研究課題/領域番号 |
02556032
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業機械
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
並河 清 京都大学, 農学部, 教授 (40026464)
|
研究分担者 |
飯田 訓久 京都大学, 農学部, 助手 (50232129)
村主 勝彦 京都大学, 農学部, 助手 (10226483)
梅田 幹雄 京都大学, 農学部, 助教授 (60201357)
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1992
|
キーワード | スイカ収穫ロボット / マニピュレータ作動領域 / パラメータ同定 / 葉と果実の識別 / 波動伝播特性 / 動画像処理 / RGB濃度分布 / スイカの物理特性 |
研究概要 |
油圧駆動マニピュレータは、パワーウェイトレシオ、重量物の取扱い、防塵、耐熱等対環境性に優れ、農業用に適している。このため純油圧マニピュレータとハンドを開発した。農業用ロボットとしては、複数の作業を実施することが要求されるが、複数の農作業を行うためにはまず1つの作業をこなす必要がある。そこで対象農作業として重量野菜であるスイカ収穫を選択し、室内実験に加えて、マニピュレータとハンドを市販の4輪バギーに搭載しては場実験を行った。 マニピュレータは汎用性を考慮して前方下に作動領域を広くとった。運動学及び動力学的解析及びパラメータ同定を行い、電子油圧制御機器及び制御アルゴリズムの機能確認を行った。この結果本マニピュレータは実時間制御が可能で、位置決め精度、再現性とも農業用ロボットとして十分な性能を有していることが明らかとなった。 スイカ収穫用ハンドの開発にあたってはスイカの形状調査を行い、グリッパの構造、電子油圧制御系を決定した。細かな問題点はあったが、スイカの把持が行えることは確認できた。 スイカ収穫ロボットにはスイカの識別機能と収穫適期の判断が要求される。ほ場でのスイカの識別については、動面像処理による方法とRGB濃度分布の差による果実と葉の識別を組み合わせて果実の位置検出を行う方法を実施し、実用化の可能性を確認した。ほ場での収穫適期の判定の可能性を確認するため、成熟によるスイカの物理特性の変化とほ場での打撃時の波動伝播特性の変化を計測した。この結果個体差が大きく打撃だけで収穫適期を判定することは難しいとの知見を得た。走行部については、本研究の主課題ではないため、機能より早期に圃場実験を行うことを重視したので、別途研究を実施する必要がある。
|