研究の経過 昨年の研究結果にもとずき、図1に示した6条播きの湛水土壌中直播機を試作した。この直播機を用いて、水田で播種し各種の性能テストを実施した。 実験で明らかになったこと 水田硬度計で計測し、50mm以下の硬いほ場では図2に示すように設定した深さに正確に播種できることが分った。また、従来の市販機では、45mm以下の硬い土壌では覆土が不完全となり、種籾が露出することが多かったが、今回の試作機はこのような硬度でもきれいな覆土ができることが分った。 しかし、60mm以上の軟い土壌や硬くても強粘土の水田では、播種深度が1部で不規則になることが生じた。図3に強粘土の水田で播種した場合の様子を示したが、覆土後の作条が乱れている。これは、覆土用のデイスクに土が付着して土を上にまき上げるためである。現在これを改良した試作デイスクを製作中で、平成4年度の実用化試験に備えている。 総合的に判断して、従来の市販機に比して播種深度を一定に保つ精度は、飛躍的に向上した。
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