研究概要 |
1.再構成段階・着色半透明ステレオ像表示段階ともに,実用的には完成の域に達し,全力での稼働が可能になった.教育用のみならず,先天異常の研究結果の表示にも極めて有効であることが確認された. 2.本来ワークステーションで行うべき再構成の妥当性の検討段階のプログラムをパーソナルコンピュータへ移植する作業が完了し,分割したデータファイルでの本格的な検討が可能となった.これは,ワークステーションをもたない研究室でも,切片・断面標本を扱う研究者自身がデータ入力とともに再構成の妥当性を確認できる点で,大変有効な手段であることが判明した. 3.模式的断面図の作製に先立ち,パーソナルコンピュータ上で単純化されたワイアフレーム像を立体視して検討する方法が確立され,この方法の有効性と,作業の能率向上への寄与が確認された. 4.再構成像を見る視点の違いによる表示効果の違いに関して細かく検討した結果,指定した眼の位置によっては気になる再構成像のシワは,僅かに眼の位置を変更すれば,見る方向の違いを意識させずにシワが目立たなくなることが判明した. 5.連続切片標本からの再構成像のシワの原因について検討した.これには,切片製作上での問題も絡む可能性が強い.一応の対策は目途がたったが,本格的な解決は将来に期待される. 6.テレビ用ステレオアダプタを使ってパーソナルコンピュータのディスプレイ上で立体視するプログラムが完成し,有効性が確認された. 7.再構成像の周囲を巡りながら見るような動画を作製し,供覧用としての効果の大きさが確認された.
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