研究課題/領域番号 |
02557004
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研究機関 | 長野工業高等専門学校 |
研究代表者 |
坂口 正雄 長野工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (70043031)
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研究分担者 |
小野 伸幸 長野工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (60214186)
中島 隆行 長野工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (50198090)
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キーワード | X線イメ-ジセンサ / X線CT / 動脈硬化 / 高血圧 / 血管壁 / バイオメカニクス |
研究概要 |
1.はじめに 医学領域において、X線CTは生体内部を無侵襲状態で診断できることから急速に発展し、医用診断に不可欠の装置となっている。しかしながら、医用X線CTは、システム構成が大規模かつ高価であり、容易に扱える装置ではない。我々は、X線イメ-ジセンサの高感度、高分解能さらに簡便さに着目し、歯科用X線発生器と組合せてX線断層像表示システム(X線CT)を開発した。 2.X線CTの開発 本システムは、(1)X線発生器、(2)X線検出イメ-ジセンサとビデオ信号処理回路、(3)X線発生器とイメ-ジセンサを標本の周囲を回転させるスキャナ、(4)ディジタルオシロスコ-プ、(5)パ-ソナルコンピュ-タ(パソコン)から構成される。X線の発生毎に得られるイメ-ジセンサビデオ信号は、ビデオ信号処理回路において増幅を受けた後、オシロスコ-プに供給され、A/D変換、メモリ格納が行われる。格納されたデ-タは、RSー232Cを介してパソコンに転送され、X線の強度補正後、パソコン内のメモリに格納される。スキャナを構成する回転テ-ブルは、ビデオ信号デ-タがパソコンに格納された後、次のX線発生までの間に回転する。1.5deg毎に120回回転(180deg)すると、メモリに格納されたデ-タは、一旦フロッピ-ディスクに記憶される。次いでパソコンにおいて断層像の再構成が行われ、断層像がCRTに描出される。 4.システムの性能吟味 本システムにおいて、物体の撮像から断層像の表示までの所用時間は、1.5degステップでスキャナを回転させた場合、撮像に7分、断層像の再構成に10分である。また直径7mmまでの物体を撮像できる。外径5.5mmの鉛筆の断層像は、芯や外側に塗布した塗料、木製部分の木目までが明瞭に描出された。 5.まとめ 本システムの画素解像度の改善、血管傷害評価システムへの発展は、平成3年度に継続される。
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