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1991 年度 実績報告書

X線イメ-ジセンサを用いたCTによる血管傷害検査システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 02557004
研究機関長野工業高等専門学校

研究代表者

坂口 正雄  長野工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (70043031)

研究分担者 小野 伸幸  長野工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (60214186)
中島 隆行  長野工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (50198090)
キーワードX線CT / X線イメ-ジセンサ / 動脈硬化 / 血管弾性 / 壁周張力 / バイオメカニクス / ノルアドレナリン / 平滑筋
研究概要

1.はじめに我々は、X線に感度を有するX線検出1次元イメ-ジセンサに着目し、構成が簡易なX線CT装置を開発した。本装置は、X線イメ-ジセンサとX線発生器を設置したスキャナを被測定物の周囲で回転させながら多方向からX線を照射し、被測定物の透過X線強度に対応するイメ-ジセンサのビデオ信号をパ-ソナルコンピュ-タに入力する。コンピュ-タでは、X線強度補正、ノイズ成分除去、対数変換が行なわれた後、被測定物の断層像が再生される。
2.血管壁の弾性特性性計測についてスキャナを停止した状態で、イヌの摘出円筒状腎動脈標本(半径約0.9mm)を対象に内圧負荷時における内・外径および内圧を測定し、壁弾性特性を計測した。
得られた結果を要約すると、
(1)0.35mmの壁厚(内圧12mmHg)は、207mmHgに上昇すると42.9%圧縮され、‐3.2×10^4dyn/cm(内圧12mmHg)の壁周張力は100mmHgをわずかに越えると負から正に転換する。
(2)スティフネスパラメ-タ(β)は5.6を示し、増分弾性係数(Einc)は0.67MPaであった。
(3)40mmHgの内圧下のノルアドレナリンによる平滑筋の活性化をはかると、壁厚は約倍の480μmに増大し、壁周張力は内圧175.8mmHgの高圧レベルにおいて負から正に転換し、βは3.9、Eincは0.056MPaであった。
3.内腔像表示と内・外半路、壁周張力変化の極座標表示についてイヌ総頚動脈標本に内圧65mmHgを負荷し、スキャナを1.5degステップで回転させた。血管の内・外半径はそれぞれ1.28mmおよび1.69mmで、壁周張力は負(約‐3.4×10^4dyn/cm)を示し、血管壁が圧縮状態にあることを示している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 中島 隆行、坂口 正雄、小野 伸幸、大橋 俊夫: "X線イメ-ジセンサを用いたX線CTの開発" 電子情報通信学会技術研究報告. MBE90-59. 27-32 (1990)

  • [文献書誌] 坂口 正雄、中島 隆行、小野 伸幸: "X線イメ-ジセンサを用いた断層像表示システムの開発" (財)長野県テクノハイランド開発機構平成元年度研究助成事業研究レポ-ト. 7-12 (1991)

  • [文献書誌] 坂口 正雄、中島 隆行、小野 伸幸: "X線イメ-ジセンサを用いたCTによる血管傷害検査システムの開発" INNERVISION. 6-7. 64- (1991)

  • [文献書誌] 中島 隆行、坂口 正雄、小野 伸幸,大橋 俊夫: "X線イメ-ジセンサを用いた簡易型X線CTの開発" 電子情報通信学会論文誌. J74-C-II. 617-620 (1991)

  • [文献書誌] 中島 隆行、坂口 正雄、小野 伸幸、大橋 俊夫: "X線イメ-ジセンサを用いた血管内腔像表示システムー壁周張力測定への応用ー" 電子情報通信学会技術研究報告. MBE91-73. 33-38 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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