研究分担者 |
松崎 哲也 国立精神神経センター, 神経研究室, 実験動物管理室々長 (30167647)
斉藤 宗雄 財団法人実験動物中央研究所, 飼育技術研究室々長 (50167417)
酒井 秋男 信州大学, 医学部, 助教授 (70020758)
大渡 伸 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (80128165)
土屋 勝彦 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教授 (90073006)
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研究概要 |
平成4年度は本研究課題の目的を達成すべく、ナキウサギおよびヒトによる高地寒冷順化。弱熱耐性のメカニズムの解明実験を中国および日本の両国において実施した。 (1)ナキウサギを用いた中国科学院・上海実験動物中心での実験:現在私共は中国青海省西寧地区の野生のナキウサギ(Ochotona curuzonica)を同地で捕獲後,上記,験動物中心で家畜化するために飼育しており,本年度は,平成4年9月28日,同研究所内で実験・測定を行い,雄雌ナキウサギの直腸温:39.97±0.28℃(n=13),呼吸数:164.5±16.07回/分(n=12),体重:182.46±37.23(n=12)の結果を得た。これらの結果は海抜4000mの高地における野外実験結果と大差なく,海抜0mにおける家畜化の可能性を示唆している。直腸温が約40℃,呼吸数:183回/分は0mにおいて代謝亢進の効果と判定している。室温20〜22℃,湿度75%(rh) (2)ナキウサギを用いて日本・長崎大学熱帯医学研究所における実験:目下アフガンナキウサギ(Afghan pika:Ochotona rufuscens rufusens)室温20℃,08-20-08の明暗環境で20〜17匹飼育,生存日数が2〜2.5年の長期も含めて0mでの家畜化が可能である実験結果を確証している。 (3)ヒトを用いて高地寒冷順化メカニズムの現地(中国・チベット高原) 実験課題A:高所滞在時の夜間酸素不飽和と呼吸パターン。 B:高所滞在による順応および脱順応過程の体力医学的考察の口演発表を平成5年4月1-3日の第70回日本生理学会大会(山梨医大)にて発表し,目下学術論文として国際雑誌への投稿準備中である。 平成4年度における本研究の課題研究が可能であれば平成5年以降へも継続し,新規テーマとして科研申請をしている。
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