研究課題/領域番号 |
02557018
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
木戸 博 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助教授 (50144978)
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研究分担者 |
花田 和紀 大正製薬(株), 総合研究所・応用生物研究室, 室長
池 祥雅 三井東圧化学(株), 総合研究所・ライフサイエンス研究所, 主任研究員
唐渡 孝枝 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助手 (60108876)
勝沼 信彦 徳島大学, 酵素科学研究センター, 教授 (50035375)
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キーワード | エイズウイルス / gp120 / トリプタ-ゼ / 感染機序 / トリプスタチン |
研究概要 |
エイズウイルス(HIV)が人T_4^+リンパ球やマクロテァ-ジに感染するさいに、これらの細胞の膜上に局在するCD4受容体だけでは感染が成立しないこと、さらにCD4受容体によらない感染機構が存在することが判明し、CD4以外の受容体の発見に多くの努力がなされている。我々は世界に先がけてHIVの外膜蛋白gp120と特異的に結合するCD4とは別の受容体の精製に成功した。この受容体は、gp120のV3領域のKunitz型インヒビタ-ドメインと特異的に結合するセリン・プロテア-ゼで、32KDaの二量体と28KDaの四量体からなる分子量198KDaの膜局在プロテア-ゼであることが判明し、これをトリプタ-ゼTL_2と命名した。32KDaのサブユニットは細胞膜の外膜に露出し、28KDaのサブユニットは膜の中に局在すると思われる。gp120のV3領域は、HIVが細胞に侵入するさいの膜融合活性を示す部位であるばかりでなく、この領域を抗原とする抗体が強いHIV中和能力を示すことからHIVの感染機序の解明と、免疫療法の開発の上で最も注目されている領域である。従ってこのV3領域を特異的に認識して結合するトリプタ-ゼTL_2は、HIVの細胞侵入プロセスに深くかかわっていることが推定される。現在両サブユニットの一次構造の解析が進行中である。また我々はトリプタ-ゼTL_2と特異的に結合し、HIVによる合胞体形成を強く抑制するKunitz型プロテア-ゼインヒビタ-のトリプスタチンの大腸菌による発現系を作成している。この計画は現在進行中であるが、大腸菌により精製されたリコンビナントトリプスタチンが正しくRefoldingしないために今までのところ活性を持たない。これはトリプスタチン内部でのSーS結合が天然型と同じように結合していないためで、Refoldのための種々の試みを行っている。
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