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1990 年度 実績報告書

日本人の循環器疾患に影響を及ぼす身体活動の把握方法の開発に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 02557029
研究機関筑波大学

研究代表者

嶋本 喬  筑波大学, 社会医学系, 助教授 (50143178)

研究分担者 小町 喜男  大阪府立公衆衛生研究所, 所長 (50134242)
磯 博康  筑波大学, 社会医学系, 講師 (50223053)
小池 和子  筑波大学, 社会医学系, 講師 (60110508)
キーワード身体活動量 / 身体活動予備力 / 行動日記 / 消費エネルギ- / 疫学調査 / 循環器疾患
研究概要

近年の日本人の身体活動量の変化は著しいが、それが循環器疾患の発生に及ぼす影響に関しては、疫学的には未だ解明されていない。この原因は、多様化しつつある日本人の生活様式の中で労働や余暇時間、その他日常生活の諸活動での身体活動量を総合的に把握する方法、また、スポ-ツ医学とは異なる観点に立った身体活動予備力の調査方法が、ともに未開発であることによる。
本研究は長期にわたり疫学調査を継続し、過去からの栄養摂取状況や労働条件等の生活の背景を熟知し、かつ、脳卒中や虚血性心疾患の発生率等を把握し得ている茨城、秋田、高知の農村住民と、大阪の事務職、現業職の計5集団の男子、40〜59才、15,000人を対象として、身体活動の実態調査ならびに身体活動の予備力を把握するための調査方法、検査方法の検討、開発を目的として行った。成績は以下の通りである。
各集団の代表的な数職種ごとに約30人ずつの無作為抽出を行い、ある1日の行動記録より消費エネルギ-の算出、自転車エルゴメ-タ-による運動負荷試験よりの最大酸素摂取量の測定を行った。その結果、身体活動量は職種により大きな差があり、都市の事務職、現業職、農村でも事務職は身体活動量の不足するものが多いが、農業や農村の現業従事者は一般に消費エネルギ-は大である。また、都市では通勤、スポ-ツの占める消費エネルギ-が比較的大きいが、農村では労働によるものが圧倒的に多くを占める。
以上より、都市、農村の集団特性に応じた身体活動に関する簡易問診表を作成して、同一対象についてこれによる調査を実施した結果、行動日記による消費エネルギ-、最大酸素摂取量よりみた身体活動予備力と良好な一致を得た。さらに、これをもとに簡易問診を対象15,000人に実施し、これより個人の身体活動量を把握するためのパソコンソフトウエアを作成した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 宮垣 武司 他: "循環器疾患に及ぼす身体活動の影響に関する検討(第四報)ー農村における身体活動状況の把握方法についてー" 日本公衆衛生雑誌. 36. 375 (1989)

  • [文献書誌] 内藤 義彦 他: "循環器疾患に及ぼす身体活動の影響に関する検討(第三報)ー都市における身体活動状況の把握方法についてー" 日本公衆衛生雑誌. 36. 374 (1989)

  • [文献書誌] 宮垣 武司 他: "循環器疾患に及ぼす身体活動の影響に関する検討(第五報)ー農村における身体活動状況の把握方法について(その2)ー" 日本公衆衛生雑誌. 37. 149 (1990)

  • [文献書誌] 内藤 義彦 他: "循環器疾患に及ぼす身体活動の影響に関する疫学的検討(第6報)ー作業強度(RMR)と最大酸素摂取量との関連についてー" 日本公衆衛生雑誌. 37. 150 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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