1.ウォ-タ-ジェットアンギオプァスティ-用のノズル付きカテ-テルあるいは内視鏡に挿入するノズル付きカテ-テルについて、材質、形状などについて検討し、試作した。そしてこのカテ-テルの耐圧、流量などの性能試験を行った結果、試作したカテ-テルは30ー40kg/cm^2までの圧力に耐え、目的とする用途には充分である事が判明した。 2.次いでこのカテ-テルによる噴射の特性試験を、噴流流体として蒸留水および血漿の粘性とほぼ同一に希釈したEthylene Glycol:EGを用い、各種の条件下で実施した。水槽および空気中における二種の流体のノズル出射部位における噴流速度は、ほとんど同じ値を示したが、水槽中での蒸留水の場合、空気中に比べ、噴流の速度は急激に低下した。一方、希釈EGの同溶液中への噴射では、出射部位の速度が長く保たれるという興味ある所見が得られた。 3.本法の内視鏡的応用において、噴流噴射は狙撃性を良くするため、目的部位に対して極めて近接して行われる。このため、たとえ噴射が液体中で行なわれたとしても、その作用は空気中における噴射と同様な効果が期待できる。非目的外部位への誤噴射に対し、ノズルからの距離がある程度あれば、噴流の速度は減少し、有害な作用を及ぼさない。このことから水中噴射法は極めて安全性が高い方法であることが判明した。 4.噴流が内膜損傷や血管穿孔に与える影響を種々条件下で検討した。現段階での検索で、アオギオプラスティ-が行われる血液等、溶液の中では前述の試験で判明したように、ジェットが噴射された部位から僅かに離れた部位ではほとんどジェットの影響がなかった。
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