研究課題/領域番号 |
02557056
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
米澤 卓実 東京大学, 医学部・医用電子研究施設, 助手 (50221677)
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研究分担者 |
満渕 邦彦 東京大学, 先端科学技術センター, 助教授 (50192349)
鎮西 恒雄 東京大学, 先端科学技術センター, 助手 (20197643)
阿部 裕輔 東京大学, 医学部, 助手 (90193010)
藤正 巌 東京大学, 先端科学技術センター, 教授 (30010028)
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キーワード | 椎間板ヘルニア / Nd:YAGレ-ザ- / 椎間板髄核 / 蒸散 / 経皮的手術 / 椎間板内圧 |
研究概要 |
本研究の目的は、手術療法の適応となる腰椎椎間板ヘルニアに対してNd:YAG レ-ザ-を使用し、経皮的に椎間板髄核部を蒸散することにより椎間板内圧の減圧を生じさせ椎間板ヘルニアの治療を行うことにある。現在、動物による基礎実験をほぼ終了し、新しく開発・改良を加えた機器の最終的なチェックを行っている。また、人腰椎椎間板ヘルニアに対する臨床応用のために術中に摘出した椎間板組織に対しレ-ザ-照射を行い、組織学的検索や蒸散率を算出している段階である。 動物における実験は下記の内容で実施した。 (1)可能性:レ-ザ-による髄核の蒸散の可能性につき検討し、家兎、ヤギ腰椎に対するレ-ザ-の至適照射条件を設定することができた。 (2)有効性:レ-ザ-照射後の経時的な組織学的変化はパンチによる椎間板髄核摘出術後の変化に一致し、減圧効果についても最長6カ月までの観察でも有効であることが認められた。 (3)有用性:臨床的に使用しうる装置の開発を(1)、(2)の研究に並行して行い、テフロンコ-テイングを施したオリジナルのダブルル-メン針、内針に予め内装しておいた石英ファイバ-にファイバ-間でレ-ザ-光を伝送する方式を採用し術中操作を容易かつ確実な方法とした。また術中の減圧効果確認のために針先形圧センサ-の開発・改良を加え実用的なものを試作した。レ-ザ-発振機は、コンピュ-タ-によるコントロ-ルにより操作性を容易にすると共に、安定したレ-ザ-光の発振による安全性を確保した。 (4)経皮適椎間板髄核の蒸散法の手順は、麻酔下ヤギ腰椎を使用し検討され、安全、容易、確実かつ短時間に実施できることが確認できた。
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