研究課題/領域番号 |
02557056
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 北海道大学 (1992) 東京大学 (1990-1991) |
研究代表者 |
米澤 卓実 東京大学, 医学部(医), 助手 (50221677)
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研究分担者 |
満渕 邦彦 東京大学, 先端科学技術センター, 助教授 (50192349)
鎮西 恒雄 東京大学, 先端科学技術センター, 助手 (20197643)
阿部 裕輔 東京大学, 医学部, 助手 (90193010)
藤正 巖 東京大学, 先端科学技術センター, 教授 (30010028)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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キーワード | 椎間板ヘルニア / Nd:YAGレ-ザ- / 椎間板髄核 / 蒸散 / 経皮的手術 / 椎間板内圧 |
研究概要 |
腰椎椎間板ヘルニア治療に対し、キモパパインによるキモヌクレオライシスが、治療手技の容易さにかかわらず、無視し得ないアナフィラキシイショックや対麻痺などの合併症のために、近年では、土方により考案されたパンチによる経皮的髄核摘出術やヌクレオト-ムによる方法がとって代わり、臨床での有用性が報告されている。これに対して、1986年来、我々は、容易・安全・確実かつ短時間に同様の効果を得る治療法をレ-ザ-の使用により可能とするための基礎実験と機器の開発・改良を行い、アメリカレ-ザ-医学会等で発表してきた。現在、1991年のアメリカレ-ザ-医学会においても7件の演題が発表され、その有用性やレ-ザ-の種類についての討議がなされている。我々は、同法の開発にあたり、独自のシステムを考案し、動物実験における基礎と応用の段階を終了し、人の椎間板ヘルニア治療の臨床応用をし始めている。動物での実験は、(1)レ-ザ-による髄核の蒸散の可能性を確認した急性実験、そして、(2)レ-ザ-照射後の経時的な組織学的変化と椎間板内圧の変化により有効性を認めた慢性実験、さらに、(3)安全性と独自に開発した2重構造の穿刺針の有効性を確認するためにサ-モグラフィ、熱電対により熱分布の評価を行い良好な結果を得た。それに並行し、その過程で開発・改良したレ-ザ-発振機、オリジナルのダブルル-メン針、針先型圧センサ-の有用性を確立した。現在では、局所麻酔下での本法の実施を始めたところであり、術前・術後の評価、本法の適応、さらにレ-ザ-の波長と組織の吸光度の関係については今後の検討を要する。
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