研究分担者 |
若村 徹 フクダ電子KK開発センター, 係長
大沢 規人 フクダ電子KK開発センター, 部長
溝上 真樹 福井医科大学, 医学部, 助手 (10231614)
柳本 政浩 福井医科大学, 医学部, 助手 (00191164)
中嶋 一雄 福井医科大学, 医学部, 助手 (20180284)
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研究概要 |
本試験研究での機器の試作目的は、臨床の現場で患者に侵襲を加えずに、自律神経機能を簡単に測定できる検査機器システムを作ることにあった。フクダ電子KK技術部の協力によって、次々臨床試用の上ソフトの改良を行い、最終年度には、この機器を用いた場合の判定基準も若年者多数例から作製できた。先ず外来診療中にでも判定出来る様、三角電極板を胸に当てるだけで心電図第II誘導信号のR-R関隔変動のいわゆる“ゆらぎ"を3分程度で簡単に収録処理する。すなわちR波トリガーパルス列のR-R間隔時間を1m sec単位で計数し、最高250心拍分を連続してメモリーに格納する。これをパーソナルコンピューターPC-9801-RX4に収録演算し、自動的に統計処理してMAX,MIN,MEAN,SD,CVを,また同時に全値の分布状態をヒストグラムで、更に呼吸数を15回/分に一定にして、R-R間隔の刻々の変動を連続した波形として、その周波数をフーリエ変換(FFT)したそのパワースペクトラムを即時に計算・表示し、低周波成分、高周波成分の面積比も色々の組合せでCRTディスプレイに表示できる様にした。そしてこれらより迷走神経活動性を安静仰臥位時に、そして起立負荷により交感神経活動性を検出しようという考えに基ずき、これらを引続き採取、解析出来る様にした。特にこの2つのトレンドグラフを同一画面上に表示できるようにすることにより微妙な比較が出来、特に自律神経機能バランス調節能の良否をコンピュータ診断出来るようにしたのは大きな特微の1つである。その他迷走神経活動度、交感神経の被剌激性、および興奮性、自律神経機能優位度判定等を数値で示せる様になり、実地臨床に役立つ機器が一応の完成を見た。
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