研究課題/領域番号 |
02557062
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
折笠 精一 東北大学, 医学部, 教授 (60001004)
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研究分担者 |
福崎 篤 東北大学, 医学部, 助手 (70133957)
佐藤 俊一 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (30162431)
棚橋 善克 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (50108495)
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キーワード | レ-ザ- / 尿路狭窄 / 内視鏡的治療 |
研究概要 |
(1)細径腎盂内手術用内視鏡の開発:内視鏡の太さは処置具を通しうる太さでなるべく細いことが望ましい。このため、本年度は直径5mmの硬性鏡を製作した。これは従来の直径8mmのものに比べると、断面積で39%にすぎず、腎組織に対する影響がいちぢるしく少なくなっている(2)細径尿管内手術用内視鏡の開発:2種類のタイプを開発した。その一つは、多チャンネルカテ-テル型内視鏡で、直径3mmである。このカテ-テル型内視鏡は、3つのチャンネルを有し、それぞれにレ-ザ-ファイバ-、内視用ファイバ-、灌流液を専用に通す構造とした。主として、上部尿管に用いる。もう一つのものは、以下に述べる超音波振動による治療補助装置と共に用いるもので、直径3mmの硬性鏡である。主として中下部尿管に用いる。(3)超音波電動による治療補助装置の開発:レ-ザ-による尿管狭窄解除後、粉々になった組織片をさらに細かくし体外に排出するための、超音波振動による補助装置を開発した。用いた周波数は、組織の破砕作用が強く、かつ術者の耳に入る騒音のなるべく少ないものということで、25KHzの周波数を選んだ。最大振幅は組織破砕に有効な100μmとし、これより少さな振幅も連続可変で選べるようにした。また、超音波出力を伝える金属振動棒は、細径内視鏡を通じてエネルギ-を伝えられるよう、直径0.9mmのパイプ状とし、破砕された組織片が、このパイプの内腔を通じて体外に排出される機構とした。(3)動物実験:レ-ザ-による治療の効果と安全性の確認を行なうため、動作実験を行った。具体的には、体重20Kg程度の成犬を用い開腹ののち186の針が通る程度の尿管狭窄をつくり、0.25mmの導光ファイバ-を用いて出力を高めたパルス波色素レ-ザ-光を導き、尿管の粘膜、粘膜下組織を切開した。8FのDJSを留置し、約3ケ月後に再び開腹し尿管狭窄除去の程度を病理組織標本において検討することとした。
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