1.低出力レ-ザ-による瘢痕組織の熱力学的離断について検討した。尿管の瘢痕組織であれば、100〜120mjの出力で、十分離断が可能なことが判明した。この目的のために、既存の色素レ-ザ-の高出力化により、100〜200mjの出力を安定して発振できる装置の開発を行った。 2.レ-ザ-の伝達に用いるファイバ-は、すでに0.3mmのものの試作を終了しており、さらに、十分な出力伝達能を保ったまま、直径0.25mmの太さにするよう検討を加えている。 3.極細径の腎盂内手術用内視鏡(直径3.5mm)および尿管内手術用内視鏡(直径2.5mm)の試作開発をおこなっており、次年度には完成予定である。 4.狭窄部の拡張効果確認するための、カテ-テル型尿管内走査式超音波プロ-ブ(直径2.7mm)を試作し、動物実験にてその安全性を確認した。さらに、電気的安全度を高め、外径も2.1mmと細径化したカテ-テル型尿管内走査式超音波プロ-ブを試作し、臨床応用を待つばかりとなっている。なお、このカテ-テル型尿管内走査式超音波プロ-ブは、先端に1辺1mmの方形振動子を装着したフレキシブルシャフトを直径2.1mmの高分子チュ-ブに挿入した構造となっている。超音波の発振周波数は、10、15、20、30MHzのものを検討した結果、分解能と組織透過性を両立させうるものとして、200MHzのものを実際の臨床では用いる予定である。
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