研究分担者 |
伊藤 和也 興和株式会社, 調布研究所, 所長
伊藤 英一 興和株式会社, 開発本部, 部長
玉置 泰裕 東京大学, 医学部, 助手 (20217178)
加藤 聡 東京逓信病院, 医員 (20214372)
山下 英俊 東京大学, 医学部, 講師 (90158163)
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研究概要 |
(1)前房内蛋白組成の定量的解析 本研究においては房水内アルブミン(A)、グロブリン(G)の比を生体で無侵襲で測定することを目的としている。房水中にGが漏出する房水蛋白濃度は700mg/dl以上の場合とされ、これは既に開発したフレアセルメ-タ-においては100photon counts/ms以上に相当する。従って100photon counts/ms以上の散乱強度を生じる溶液を対象に光情報を取り出し解析する方法として(イ)A,G各分子の光吸収波長特性(ロ)ラマン散乱、(ハ)粒子数ゆらぎの測定(ニ)光子相関法についての検討をおこなった。(イ)、(ロ)はA,Gの両者の特性が近似しているため、(ハ)は粒子数ゆらぎに関する周波数が低周波であることなどから不適当であることが判明した。(ニ)の光子相関法はA,Gの自己相関関数が収束すれば可能であることから各溶液における検出下限濃度を、自己相関関数のS/N比を4:1とし、初期状態秋コヒ-レンス条件を最適化した条件で実験した。実験条件は半導体NeーHeレ-ザ-(543nm,出力0.1mw,ビ-ム径10μm)、レンズしぼリ径8mm,スリット幅100μmおよび光電子増倍管(R1547),256チャンネルコリレ-タ-をもちいた。その結果50phot on counts/ms以上で収束するとの結果を得た。現在、種々の種々の既知A,G混合液体を作製し自己相関関数の収束状態について実験をおこなっており、今後は未知混合溶液で得られる自己相関関数との間に最小二乗法をあてはめた解析、分析をおこなう。 (2)細胞径の定量的解析 以下の2方法について研究をすすめている。(イ)反射光強度測定による細胞輪郭のコンピュ-タ-画像解析による検討。(ロ)写真計測法。本法においては写真撮影条件の決定がおこい得た段階で、今後得られた写真をもとに細胞径の測定が可能かについての実験をすすめる。
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