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1991 年度 実績報告書

歯周病病原菌バクテロイデス・ジンジバリスの血清型分類用試薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 02557082
研究機関徳島大学

研究代表者

中村 亮  徳島大学, 歯学部, 教授 (30034169)

研究分担者 萬好 都美恵  徳島大学, 歯学部附属病院, 助手 (20200644)
永田 篤司  徳島大学, 歯学部附属病院, 講師 (70228021)
木戸 玲子  徳島大学, 歯学部附属病院, 講師 (30181605)
佐藤 誠  徳島大学, 歯学部, 助教授 (10126229)
キーワードバクテロイデス・ジンジバリス / 血清型 / 歯周病 / 型特異抗体
研究概要

歯周病は齲蝕とともに歯科の2大疾患であり、近年の細菌学的研究により、その病型との関係が明らかにされてきた。
結果的に歯の喪失をきたす成人性歯周炎は、グラム陰性偏性嫌気性桿菌のBacteroides gingivalisが病原菌とされ、種々の性質が調べられている。その中で著者らは、血清学的性状について調べ、同菌に4つの血清型が存在し、それらの間に生物活性の差があることを報告している。今回、単クロ-ン抗体(MAb)作製の技術を用い、血清型判定の試薬の開発を試みた。
血清型代表菌株(381:血清型I、JH4:血清型II、22KN6-12:血清型III、16NH2-1:血清型IV)に対して、それぞれにのみ反応するMAbは、血清型I、8種類、血清型II、22種類、血清型III、3種類、血清型IV、8種類の合計41種類が得られたが、そのうち標準株と分離株を用いて反応性を調べてみると、血清型I、5種類、血清型II、4種類、血清型III、血清型IV、1種類のMAbは、他の血清型菌株と交叉反応することなく、同じ血清型菌株と反応した。
また、抗原の熱による影響を調べてみると易熱性のものと耐熱性のものの存在が明らかになり、血清型を示している特異抗原は複雑であり、さらに研究を要することが必要である。
SDS-PAGEにより菌体抽出物を分析すると4つの血清型菌のパタ-ンはよく似ていたが、Western blot法で熱耐性抗原に対してMAbを反応させると血清型IIでは50KDa、血清型IVでは100KDaの同じ血清型菌とのみ反応した。このことは、これらのバンドが血清型を担っている可能性がある。
今回得られたMAbを用い、菌株を増やし反応性の検討を行うとともに、各血清型菌はサブタイプに分類できる可能性もあり、B.gingivalisの血清学的研究を今後さらに発展させていき、歯周病の病状とのかかわり合いを調べる予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 永田 篤司,佐藤 誠,中村 亮: "Bacteroides gingivalisの血清型特異抗原" 日本口腔衛生学会誌. 40. 251-253 (1990)

  • [文献書誌] 永田 篤司: "Bacteroides gingivalisの血清学的性状と分類" 四国歯学会誌. 3. 149-159 (1990)

  • [文献書誌] Nagata,A.,Man-yoshi,T.,Sato,M.and Nakamura,R.: "Serological studies of Porphyromonas (Bacteroides) gingivalis and correlation with enzyme activity" Journal of Periodontal Research. 26. 184-190 (1991)

  • [文献書誌] Nagata,A.,Ichimiya,S.,Hinode,D.,et al: "Preparation of monoclonal antibodies against serologically defining of Porphyromonas (Bacteroides) gingivalis" Journal of Periodontal Research.

  • [文献書誌] Hinode,D.,Nagata,A,Ichimiya,S.,et al: "Serological classification of Porphyromonas (Bacteroides) gingivalis using monoclonal antibodies" Oral Microbiology Immunology.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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