研究課題/領域番号 |
02558002
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
尾田 年充 広島大学, 工学部, 教授 (60034550)
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研究分担者 |
斧 高一 三菱電機株式会社, 中央研究所, 主幹
佐藤 国憲 核融合科学研究所, 助手 (70126861)
川崎 謙 岡山大学, 教育学部, 助教授 (00116451)
多幾山 憲 広島大学, 工学部, 助教授 (40112180)
藤田 俊昭 広島大学, 工学部, 助教授 (90034420)
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キーワード | 放電プラズマ / ホロ-カソ-ド放電 / 陰極暗部 / 電場分布計測 / シュタルク効果 / レ-ザ-誘起蛍光 |
研究概要 |
低気圧気体放電プラズマ中の電場分布をできるだけ詳細に求める簡便な計測法の開発を行ってきた。求めるべき電場強度の範囲は1kv/cm程度から下限は、100V/cm以下である。電場分布計測では、空間分解能が0.1-0.2mm程度になることを目標とした。 このような測定を可能とするため、繰り返し周波数が約10Hzで安定な発振を持続するYAGレ-ザ-励起色素レ-ザ-装置を用いて計測システムを構成した。レ-ザ-発振の各ショット毎に観測される誘起蛍光の信号は、デジタタルオシロスコ-プとパ-ソナルコンピュ-タで処理・制御されるプログラムを作成した。 電場の測定には、感度の高いことを考慮して、シュタルク効果による禁制励起にレ-ザ-誘起蛍光法を併用した。この際、同じ遷移に対応する四重極遷移及び関連する共鳴励起も測定し、これを一つに基準とすれば、電場の絶対値が求められることを示した。実際に観測する蛍光は、同じ波長のものであるから感度較正の必要がなく、計測法として大変簡便なものである。このことは、ヘリウムホロ-カソ-ド放電の陰極暗部と負グロ-部の電場分布計測に適用して実証した。 今後の課題としては、弱電場の測定を感度よく行うためにレ-ザ-誘起蛍光の偏光度を精密に測定ことを本計測システムに取り入れる必要がある。弱電場の測定は、水素原子のHα線の微細構造を分離して測定すれば可能であることを示したが、偏光度の測定ができれば、測定精度をあげることができる。偏光度の理論的考察を行い、数値計算を行うための新しい知見を得ている。
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