研究概要 |
1.平成3年度の研究目的 (1)位置検出型計数管の作製 (2)作製した計数管の位置分解能等の諸特性の解析 (3)中性子核反応生成物の計数管中における放出方向測定の可能性の検討 (4)計数管による実際の中性子束分布の測定 2.研究目的に対応した成果 (1)直径15mm,長さ1.2mの位置検出型核分裂計数管(A),および直径10cm,長さ2mの位置検出型核分裂計数管(B)を作製した。(A)はδ線照射線量率の高い場での計数管の動作特性を調べるためのものである。また(B)は実際の中性子束分布の測定に使用するためのもので,直径が小さいため,中性子ストリ-ミングが極めて少い。 (2)計数管(A)を60Coからの高線量率のδ線を照射しつつ,特性を測定した。位置分解能は10^4R/h(2.58C/kg・h)の照射線量率で低下しはじめ,10^5R/hでは実用的には使用不可能であった。しかし抵抗陽極板の抵抗値を約50KΩから1桁近く下げ,波形整形回路の整形時定数を小さくすることによって,1桁程度高い線量率でも使用できると予想される。 (3)核分裂片の放出方向の測定はまだ十分な検討が行われていないので明確ではないがその可能性は十分にある。 (4)黒鉛パイル(1.5×1.5×1.5M^3)の中央に中性子源を置き中性子分布の測定を測定した。 3.今後の研究 2.の(2)(3)および(4)の研究を進めて行く 4.設備備品の使用状況:十分役立てゝいる。
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