研究課題/領域番号 |
02558027
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川戸 佳 東京大学, 教養学部, 助教授 (50169736)
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研究分担者 |
徳永 万喜洋 東京大学, 理学部, 助手 (00192659)
岡田 駿一 シグマ光機, 開発技術課, 課長
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キーワード | 顕微検査器 / パルスレ-ザ- / 薬物応答 / 細胞損傷 / 情報伝達物質 / 発光顕微録画 / 並進運動 / 回転運動 |
研究概要 |
繰り返しが1Hz〜1kHzの間で可変で、パルス幅が数ナノ秒〜数マイクロ秒の間で可変なレ-ザ-パルス変調器をシグマ光機と共同で開発製作した。これをアルゴンレ-ザ-に取り付けて、可変繰り返し可変パルス幅のパルスレ-ザ-を製作した。高感度テレビカメラSITやCCDを検出器として備え、ビデオレコ-ダとパルスレ-ザ-とを同期させて33ミリ秒の時間分解能を持つ発光顕微録画器を作った。また画像解析のプログラムを開発整備した。これは細胞内器官の蛍光・燐光色素で標識された蛋白質の並進運動、標識されたDNAの全体としての形の変動をはかるのに用いた。偏光解消用光学系、パルスレ-ザ-と同期させたゲ-ト付光電子増倍管とトランジェントメモリを備えた発光偏光解消測光器を作った。 これらの装置を用いて、蛍光・燐光色素で標識された蛋白質チトクロムPー450、アドレノドキシン、還元酵素などの回転運動を測定し、これらの蛋白が副腎皮質ミトコンドリア・ミクロソ-ム中でステロイドホルモン合成中に機能的な解離会合をする事によって電子伝達スイッチのONーOFF、従ってホルモン中間体の変換のONーOFFを行なっていることを見いだした。アクリジンオレンジで標識されたにわとり赤血球の核中のDNAのねじれ運動・折れ曲がり運動が水溶液中より千倍遅いことなどを見いだした。また、精神安定剤クロルプロマジンの添加によって、大腸菌の細胞膜が急激に硬くなり、その結果、熱ショック蛋白の合成が誘導されることを発見した。
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