研究概要 |
1.トリチウムガス吸入曝射装置の製作 本装置はトリチウムガスをマウス等の動物頭部に曝射させ、吸入によって呼吸系統を通して、トリチウムを動物に投与するためのものである。本装置はフ-ド内の背面側に付帯でき、前面のグロ-ブによって操作する。トリチウムガス曝射チャンバと動物へトリチウムガスを供給する頭部曝射ホルダ-より構成され、主要材質は透明アクリルで、実験動物の生態が外部より観察できる。曝射チャンバは、ガス実効客積を最小限に止めており、予備のソケットには閉止プラグを接続し、密閉型の構造とした。頭部曝射ホルダ-は、動物を一匹づつ収納でき、曝射チャンバにワンタッチで接続できる。このホルダ-は動物の頭部を曝射チャンバ側に固定でき、また実験動物の排泄物はインナ-ホルダ-から外側の曝射ホルダ-にトラップできる。 2.トリチウムガス回収装置の製作 本装置は吸入曝射装置内のトリチウムガスを回収するものであり、その系路は高気密性を維持して安全・確実に防護できる。燃焼触媒部,冷却吸着部および循環部より構成され、フ-ドに付帯できる構造となっている。燃焼触媒部は約300℃の高温制御ができるが、処理時においてトリチウムガスが壁面に吸着・溶解・浸透するのを抑制するために石英管を内蔵する。触媒塔にはアルミナにパラジウムを担持したものを充鎮する。冷却吸着部は、高温トリチウムガスを空冷式スパイラルチュ-ブ方式によって放冷し、吸着剤としてモレキュラ-シ-ブを使用した。循環部は、高気密式ダイヤフラムポンプ,流量計,バルブおよび台車等によって構成され、回収装置の性能評価ができるように、出口側にはモニタ用接続口と吸着剤が変換できるようになっている。
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