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1991 年度 実績報告書

新生児の音韻知覚の特性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02610038
研究機関東京学芸大学

研究代表者

出口 利定  東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (50143623)

研究分担者 鮫島 宗弘  東京学芸大学, 教育学部, 教授 (80015437)
キーワード吸啜反射 / 新生児 / 母国語,非母国語 / 韻律情報 / バイリンガル
研究概要

平成2年度において,母音の正規化能力の発達的側面と,新生児の母国語と非母国語の弁別について,実験的な予備研究を行なった。その結果を踏まえて,今年度は新生児の母国語と非母国語の弁別で,非母国語を英語以外の,ドイツ語,フランス語,韓国語について,同様な実験を試みた。
英語と日本語の比較においてみられた現象以外に,今回の実験で新しく得られた知見は
1) 韓国語と日本語の比較は,他の言語と異なり,吸啜数の変化に差がなく,新生児には,同一言語として知覚されているのではないかと予測された。
2) 非母国語同士の比較においても,音声刺激の変化した時点から吸啜数が変化し,英語ーフランス語の比較において,最も著しい差がみられた。
3) ただし2)の場合,英語は女声,フランス語は男声であったため基本周波数の違いに反応したことは十分考えられる。
このような実験を行う場合,バイリンガルの発話者を見い出すことが非常に困難であった。フランス語,ドイツ語の発話者は男性で,それぞれ非母国語が日本語であったが,その日本語は我々日本人が評価すると母国語の影響があり,日本人の発話者ではないことが聴覚的印象からだけでも明らかだった。今後、この点についての影響がどの程度反映したかについて,解明すべきであろう。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Keiko SAKATA: "Ability of perception of vocal tract size in young children." 24. 157-162 (1990)

  • [文献書誌] 出口 利定: "幼児の音声知覚に関する研究(I)" 日本特殊教音学会第28回大会論文集. 108-109 (1990)

  • [文献書誌] 林 安紀子: "母音知覚における声道長正現化能力の発達" 日本心理学会第55回大会発表論文集. 484 (1991)

  • [文献書誌] 加藤 ふみ: "母音の声道長正現化能力の発達" 電気通信学会,第二種研究会資料,LA90ー11. (1991)

  • [文献書誌] 加藤 ふみ: "聴覚障害児の音声知覚の特性" 日本特殊教音学会第29回大会論文集. 70-71 (1991)

  • [文献書誌] 出口 利定: "母音知覚における声道長正現化能力に関する研究" 東京学芸大学紀要第35集. (1992)

  • [文献書誌] 出口 利光: "障害児発達学研究" 文化書房, 269 (1990)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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