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1991 年度 実績報告書

農村地域における在宅ケアの実態に関する比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 02610076
研究機関茨城大学

研究代表者

村中 知子  茨城大学, 教養部, 教授 (30091755)

キーワード在宅ケア / 包括地域医療 / プライマリ-・ケア
研究概要

「農村地域における在宅ケアの実態に関する比較研究」という課題で1990年度につづいて1991年度も研究費の交付を受けた。初年度は、長野県佐久病伝、新潟県ゆきぐに大和総合病院に関して、在宅ケアの実態調査を行った。本年度は、前年度の補充調査をするとともに、岩手県沢内病院を加え、地域医療の実態について調査した。前の二対象地は、総合病院を核とし、老健施設、特養、農村検診センタ-などと連携をとりながら、複数市町村にまたがる広い地域で、保健・医療活動が推進されている。これに対し沢内村は一村で沢内病院をかかえ、42集落を対象とした包括医療のとりくみがなされている。沢内村は、豪雪、貧困、多病多死に苦しめられ、医療の届かない地域であった。したがって、病院をつくり、医療サ-ヴィスを確保することが、村づくりの核であった。故深沢村長のリ-ダシップのもと全国に先がけて老人医療無料化にふみきり、また加藤院長のイニシアチヴのもと、「誰でも、どこでも、いつでも最新最高の医療サ-ヴィスと文化的な健康生活の保障」をめざし、「地域包括医療実施計画」が策定され、プライマリ-・ケア体制を整えるべき活動がなされてきた。在宅ケアは地域医療との連携をぬきにしては考えられず、この先進地域である沢内村を対象地に加えたのも、そうした理由からである。調査の過程で明らかになったのは、村民に対するプライマリ-・ケアの確保が第一に目指されており、在宅ケアへのとりくみもその一環に位置づけられている。健康管理センタ-を中心にして、個人・家族台帳がつくられ、僻地診療、往診、保健婦による指導がおこなわれている。沢内村老齢化率が高くなっており、国庫補助も打ちきられ、病院経営が危うくなっているという重大な難題をかかえており、今後のたてなおしが注目されるところである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 村中 知子: "「在宅ケア」と地域の医療" 茨城大学教養部紀要. 24. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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