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1991 年度 実績報告書

出移民100年間の地域的特徴とその生活史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 02610097
研究機関京都女子大学

研究代表者

舟橋 和夫  京都女子大学, 家政学部, 助教授 (80081173)

キーワード出移民 / 移民目的 / 出移民地域 / 移民地域 / 移民生活
研究概要

今年度の研究目的は、昨年度の統計調査を踏まえて、移民経験者の個人史を聴取調査し、当時の状況や移民個人史を明らかにすることである。
まず最初に、昨年度の移民の統計分析によって明らかになったことから述べることにしよう。従来の移民研究において、明治元年の移民以後明治18年までの17年間は、移民が渡航しなかったといわれていたが、今回の研究によって、「出稼」という渡航目的と記されている移民が明治4年に渡航していることが判明した。また、外務省などの公式記録においても不明であり、この間の研究業績は皆無であった明治元年から明治30年までの移民の動向が、今回の研究によって明らかになり、文字どおり100年間の移民の動向が明らかにできた。
移民経験者のインタビュ-は、生存者が少ないことや高齢であることなどから因難をきわめたが、聴取したところによると、彼らが明らかに「移住」を目的とせず、「出稼ぎ」を目的としており、あくまで故郷に錦の御旗を飾ることを目的としていることが判明した。しかも、既に移住している人を頼りに移民するというCHAIN IMMIGRATIONのメカニズムの一端が明らかになった。また、移民先(ハワイ)とともに日本も極めて客観的に直視しているのが印象的である。
また、現在と比較しても日本と移民先とは、明らかに時間的距離が長く、社会的距離も長いはずであるにもかかわらず、彼らはまるで隣り町に出かけるように、気軽にハワイと日本の間を行き来している。そして、それらの両方の地を生活の場として考えていることも、彼らの意識と行動を知る上で重要な事柄であろう。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 舟橋 和夫: "出移民要因とその地域的特徴" 人文論叢. 41. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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