1 一方では全国職業教育協議会(NCVQ)により、複雑多様な職業資格と同試験制度が、レベル1からレベル4までの4段階構成に整理再編成と構造化がはかられつつある。 2 他方では 同資格に対応する職業・教育訓練制度が、戦後最大の改革と再編成を受けようとしている。 3 来日した英国の学者、タイムズ紙、機関誌及び英国政府発行の白書(「21世紀に向けての教育と訓練」第1〜2巻、「高等教育ー新しい枠組み」)等によれば、職業的能力と学術的能力との対等関係を認め、これを前提に、以下のような再編成を、1993年4月から実施に移すべく、法制上の改革に着手したい旨の提案がなされている。 (1)、独自の学位授与権をもつ大学とそれを持たないポリテクニクス及びその他のカレッジとに2分された現在のバイナリ・システムは廃止し、条件の整のっているポリテクニク等には「大学」の名称を認める。 (2) ただし、ポリテクニク等では、職業的分野での研究・教育に重点をおくという設立当初の目的、使命は堅持することとする。 (3)大学とポリテクニク等の財政制度を一元化する(ファンディング・カウンシルを一本化する。 (4)全国のシックスフォ-ム・カレッジとタ-シャリ・カレッジとを、地方教育当局の所管からはずして新しい試みをしやすくすると共に、単一の予算配分機関のコントロ-ル下にまとめることとする。 (5)義務教育(16才まで)を修了した若者に、職業教育を受ける意欲を持たせるような施策を講じると共に、職場にいる若者にも、より上級の資格をめざして教育・訓練を受けることを奨励する (6) 1992年5月に予定されている総選挙に向けての各政党に向けての各政党の政策・公約にも、職業資格や教育・訓練に関する論議が現われはじめている。
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