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1991 年度 実績報告書

近代不文憲法の現代的動揺とその未来ーサッチャ-政権下のイギリス憲法ー

研究課題

研究課題/領域番号 02620013
研究機関東邦大学

研究代表者

元山 健  東邦大学, 理学部, 教授 (80116285)

キーワード不文憲法 / 憲法改革 / 成文憲法草案 / 名誉革命 / 権利章典 / サッチャ- / 労働党
研究概要

本年度は実証研究および二ケ年の研究の総括を,前年度の残された課題とともに行うことが課題であった。
実証研究については、最高裁(貴族院)の「ブリンド事件判決」を詳細に分析して,英国憲法における司法の役割について一定の解明を行った。成果は近々発表される(裏面、II研究発表参照)。しかし当初の予定であった民営化の法的実証は成果として発表しうるところまで到らなかった。その主たる理由は本年度における英国での憲法改革論議の急激な展開を追う必要に迫られたことにあった。
1991年には、トニ-・ベンの憲法草案,IPPRの憲法草案が矢つぎばやに提出され,メ-ジャ-首相も「市民チャ-タ-」を発表するなど,多くの具体案が提出された。これらの提案の分析は、本来、本研究の主課題に直結するものであることから,鋭意その検討に努めた。その成果も近々発表される(裏面、II研究発表参照)。とりわけ高柳信一教授古稀記念に所収予定の論稿「近代英国憲法の特質とその現代的課題」は、実質的には本研究の総括的研究と位置づけるべきものである。昨年度積み残された歴史分析も総論的分析として本稿に記されている。
本年度の研究は、18世紀英国の研究が英国憲法の評価にとってかなり重要であることを明らかにした。また一部史家に見られる名誉革命の清算主義的否定は無意味であることも明らかにした。18世紀英国憲政の実証研究は今後に残された大きな課題である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 元山 健: "英国における権利章典草案の新提案ー労働党系の人々の一つの試みー" 東邦大学教養紀要. 23. 9-21 (1992)

  • [文献書誌] 元山 健: "「英国における報道の自由と憲法ーブリンド事件判決の検討を通じてー」『人権と憲法裁判』" 時岡弘教授古稀記念論集刊行委員会 成文堂, (1992)

  • [文献書誌] 元山 健: "「近代英国憲法の特質とその現代的課題」『憲法の現代的課題』" 高柳信一教授古稀記念(奥平康弘,隅野隆徳編) 専修大学出版局, (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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