この課題に関連した本年度の研究としては以下の研究を行なった。 本年度の研究代表者の研究において、大きな比重をしめたのは統計的多変量解析に関する書物の刊行の準備であった。『多変量推測統計の基礎』(共立出版、近刊)と題されたこの書物は統計的多変量解析の理論を整理したもので、大学院レベルの教科書となっている。内容は、基本的な標本分布論、ゾ-ナル多項式を中心とする非心分布論、推定論・検定論の決定理論的取り扱い、漸近理論等である。 また、学部上級から大学院入門レベルのより一般的な数理統計学の教科書として『現代数理統計学』(創文社、今秋刊行予定)の執筆も最後の段階にはいっている。 論文としては、椎名洋と共著の“Inadmissibility of nonーorder preserving orthogonally invariant estimators of the covariance matirx in the case of Stain's loss"を投稿中である。
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