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1990 年度 実績報告書

多様体上の周期的作用素のスペクトル解析

研究課題

研究課題/領域番号 02640040
研究機関名古屋大学

研究代表者

砂田 利一  名古屋大学, 理学部, 教授 (20022741)

研究分担者 大本 日出夫  名古屋部学, 理学部, 助手 (20022684)
内藤 久資  名古屋大学, 理学部, 助手 (40211411)
小沢 哲也  名古屋大学, 理学部, 講師 (20169288)
森本 宏  名古屋大学, 理学部, 助手 (20115645)
青本 和彦  名古屋大学, 理学部, 教授 (00011495)
キーワードスペクトル幾何学 / ラプラシアン / 離散群 / ユニタリ表現
研究概要

本研究の課題は,コンパクトな商空間を持つ非コンパクト・リ-マン多様体上の関数に作用するラプラシアンあるいはシュレヂンガ-作用素のスペクトル問題,ないしは多様体の基本群(とその無限次元ユニタリ表現も含めた構造)と,作用素のスペクトルの解析的諸性質の間の関連を調べることである.論文"Closed orbits in homology classes"ではAnosov力学系の閉軌道の密度について,Dirichletの算術級数定理の類似が成立することを,力学的Lー関数の性質を使うことによりを示した.議論の中で,winding cycleの概念と中心極限定理が重要な役割を果たす.論文"A Periodic Schroedinger operator on an abel cover"では,abel被覆空間上で,Schroedinger作用素のスペクトルは帯構造を持つことに注意して,その詳細な構造について研究し,さらに固有値を持たないための条件を調べた.論文"Discrete Schroedinger operators ona graph"では,その離散モデルを研究した."Group C^*ーalgebras and the spectrum of a periodic Schroedinger"では,多様体上の周期的Schroedinger作用素のスペクトルが帯構造を持つための充分条件が,作用する群のC*ー群環の性質(Kadisonの性質)で書き表されることを示した.大部分の有限表示群が,Kadisonの性質を満たすことが予想される."Trace formulae in spectral geometry"では,スペクトル幾何学における数論的類似物を考察した.数論でよく知られている明示公式は,素イデアルと零点を結び付けるものであるが,この論文の中で扱われる跡公式は,この幾何学的類似である.Chazarainにより波動跡公式の精密化を目ろむことにより,より明解な公式を得ることに成功した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 勝田 篤: "Closed orbits in homology classes" Publication Mathe^^´matiques,I.H.E.S.71. 5-32 (1990)

  • [文献書誌] 砂田 利一: "A periodic Schro^^¨dinger operator on an abelian cover" Journal of the Faculty of Science,the Univ.of Tokyo. 37. 575-583 (1990)

  • [文献書誌] 砂田 利一: "Group C^*ーalgebras and the spectrum of a periodic Schroedinger operator on a manifold" Canadian Journal of Mathematics.

  • [文献書誌] 砂田 利一: "Discrete Schroedinger operators on a qraph" Nagoya Mathematical Journal.

  • [文献書誌] 砂田 利一: "Trace formulae in Spectral geometry" Proceedings of ICMー90,Kyoto.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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