研究分担者 |
山内 正敏 京都大学, 教養部, 助教授 (30022651)
行者 明彦 京都大学, 教養部, 助教授 (50116026)
上田 哲生 京都大学, 教養部, 助教授 (10127053)
上 正明 京都大学, 教養部, 助教授 (80134443)
斎藤 裕 京都大学, 教養部, 助教授 (20025464)
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研究概要 |
本年度は,所期の計画に関連して次のような成果を得た。 1.藤木は,(1)線織多様体上の極値的なケ-ラ-計量の存在と一意性,またその相互関係を調べた.(2)擬射影多様体上の正則エルミ-トベクトル束についてL^2ドルボ-補題を示し,その,局所有界対称領域のコンパクト化の変形および,ケ-ラ-・アインシュタイン計量の存在条件への応用をあたえた.(3)曲率がポアンカレ増大度を持つ,擬射影多様体上の正則エルミ-ト束から,放物構造を持つ連接層が生じる事を見いだした.今後,この対応が小林‐ヒッチン予想の一般化をあたえる事を追求していく予定である. 2.上は,4次元ザイフェルトファイバ-空間の幾何構造の変形と複素構造の変形の関連を明らかにした.また楕円曲面上の微分構造で複素構造を持たない例を無限個構成,また楕円曲面のホモロジ-3‐球面による具体的な分解を与えた.楕円曲面上のべクトル束のモジュライ空間の不変量の研究を有効に用いた. 3.行者は,ある種の概均質ベクトル空間についてその相対不変式の構成法をあたえ,応用としてべき零軌道から生ずる物の特徴付けを与えた.またその上の群作用の開軌道がアファインにならない例を与えた.さらにこれとは別に群概形の線形表現論を展開した. 5.斎藤は,局所体上の四元数環の表現の分類と積公式を与えこれを用いて保型形式の空間におけるヘツケ作用素の跡公式を与えた.また,GL(2)の許容表現の指標を底変換の理論を用いて与えた.
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