研究課題/領域番号 |
02640049
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小磯 憲史 大阪大学, 教養部, 助教授 (70116028)
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研究分担者 |
長瀬 道弘 大阪大学, 教養部, 教授 (70034733)
満渕 俊樹 大阪大学, 教養部, 教授 (80116102)
西谷 達雄 大阪大学, 教養部, 教授 (80127117)
難波 誠 大阪大学, 教養部, 教授 (60004462)
竹内 勝 大阪大学, 教養部, 教授 (70028116)
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キーワード | アインシュタイン方程式 / ヤン・ミルズ方程式 / 変分原理 / 非線型熱方程式 / 不安定な解 / ヤン・ミルズ場のモジュライ |
研究概要 |
アインシュタインの方程式、ヤンーミルズの方程式は共に物理学に由来し、変分原理によって定義されている。本研究は、変分原理に対応する非線型熱方程式の解の極限としてアインシュタイン計量とヤンーミルズ場をとらえ、解の存在や不安定な解の存在を示すことを目的とした。 数学的には、2つの方程式は極めて類似性が高いが、ヤンーミルズの方程式の方がやや取り扱いが容易であるので、まずそれについて研究した。アインシュタインの方程式については、引き続き研究を行なう。 まず、考える対象をリ-群が推移的に作用しているものに限定する。その時、熱方程式は常微分方程式に帰着し、実解折的な理論を用いることができる。 (1)ヤンーミルズ場の存在については、完全に解決した。即ち、非コンパクトの場合を含む等質空間上の等質ベクトル束について、熱方程式の解は任意の等質接続を初期値としてヤンーミルズ場に収束することを示した。 (2)上記の証明を用いることにより、弱い意味で安定な2つの等質ヤンーミルズ場で、等質ヤンーミルズ場全体の空間のなかで異なる連結成分に属するものが存在すれば、第3の、不安定なヤンーミルズ場が存在することを示した。 (3)特に、等質空間がト-ラスの成分を持たない時、作用関数の挙動から、等質ヤンーミルズ場全体の空間がコンパクトになることが示せた。 以上の結果は、既に複数のシンポジウムで発表しており、また現在投稿中である。
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