研究課題
ワイル多様体は、非可換微分幾何学,*一積などとも呼ばれていて、それぞれの立場で、主にフランスを中心として研究されている。さらに、リ-群の表現論との関連で、ソ連邦の中にも研究者が多い。以上の如く、各方面にまだがった研究分野である、特に量子力学、場の量子論との関連が、最近になって注目されている分野である。そこで、当年度ではまず日本各地に散らばっている研究者との連絡を重視し、研究連絡を行った。さらに、特異点を瓦む、ワイル多様体の計算には、数式処理を伴う計算機による計算がどうしても必要になるので、この部分の整備も行った。この部分はまだ成果が得られていないのであるが、同辺の整備がつくにつれて成果が上るものと思う。ワイル多様体の概念は、微小な世界を認識していく場合に強力な考え方で、当然、量子論との関連が注目されるのであるが、この観点からの研究は各方面からのアプロ-チがあり、それらとの関係を明確にする為にも、理論物理の人達と積極的に討論を行った。この年度における成果の一部分は、論文として発表される予定である。現在、世界的に激しく動いている部分であるので、成果の発表は急ぐ必要があるのだが、その為に、プレプリントを沢山作って、論文発表以前に情報を伝えてしまうという活動も積極的に行った。全体としては、極めて有効に研究ができたと思う。願わくは、このような名助成は数年間、続けて受けたいものである。
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