研究概要 |
1.種数1のコンパクトリ-マン面をリ-マン球の2枚の被覆面として表現し、それにリ-マン球を貼り合わせ,リ-マン球の三枚の被覆面として種数1のコンパクトリ-マン面を表現する.その付随する代数方程式の3つの解のどれが元のリ-マン球の2枚の被覆面に対応するかは明かでなかった. 今年度,3つの解に現れる2乗根と3乗根の分枝の選び方や接続の方法が解明され,終結式のどの根がリ-マン球を貼り合わせたときの分岐点であるかを判定するアルゴリズムを具体例において与えることが出来た.そして,種数1のリ-マン面のモデュラスが与えられたとき,リ-マン球を貼り合わせて変形したリ-マン面のモデュラスがはじめて得られた. また、0、1を分岐点にもつ代数曲線を2つのパラメ-タ-の簡単な多項式で表示することが可能となった。このことから係数による分岐状況の判定法を見いだすことが期待される。 2.研究分担者石田は弱完全調和微分とある種の関数族から生成される微分による開リ-マン面上の二乗可積分な調和微分の直交分解を得た. また,研究分担者福井は4次元閉多様体上のクラインの壺による葉層の安定性について考察し,その葉層がCー安定であるための十分条件をその葉層空間のオイラ-数の言葉で与えた.
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