研究課題/領域番号 |
02640156
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
松本 和一郎 龍谷大学, 理工学部, 教授 (40093314)
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研究分担者 |
岡(國府) 宏枝 龍谷大学, 理工学部, 講師 (20215221)
森田 善久 龍谷大学, 理工学部, 講師 (10192783)
四ッ谷 晶二 龍谷大学, 理工学部, 教授 (60128361)
池田 勉 龍谷大学, 理工学部, 教授 (50151296)
山口 昌哉 龍谷大学, 理工学部, 教授 (30025796)
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キーワード | 双曲型方程式系 / 強双曲系 / 偏微分方程式系の標準形 / 特異性の伝播 / Caucy問題 / 適切性 / CauchyーKowalevskayaの定理 / 有理型形式表象 |
研究概要 |
本年度は、1)多重度一定の特性帯を持つ双曲型方程式系、2)強双曲系、を対象に、(a)系の標準形の確立、(c)特異性の伝播経路、の2点を解明することを目標に進めた。 まず、1)における(a)は、解析的係数の場合には有理型形式表象の概念を導入することにより、大域的かつ望みうる最も単純な形の標準形を得ることに成功した。又、超可微分係数や可微分係数の場合にも全く同じ手続きで、局所的にではあるが、この標準形が得られることがわかった。この標準形により、次の2つが完成した。 (i)系のCauchyーKowalevskayaの定理が成り立つ為の必要十分条件の証明が極めて簡単になった。(ii)1)において、一意可解性の為の必要十分条件が、解析的係数の場合には完全に解明された。なお1)に対する(b)であるが、経路そのものは自明に近い。しかし、特異性の階数の決定は未解決である。これを数式処理によるモデル計算で調べ、予想をたてるという方向での研究は緒についたが、十分な成果をあげるにはいたってない。 2)における(a)は、係数が時間変数にのみ依存しているときには、ファイバ-の各点における標準形が望みうる最も単純な形で得られた。これにより、この制限下での強双曲系がとらねばならない系の形をほぼ決定できた。すなわち、空間次元が1ならば、この形が強双曲系であることと同値となる。一方、(b)については、我々のグル-プ内での討論は活発であったが、成果はまだ十分でない。 なお、研究実施計画の2にあげた諸グル-プとの研究交流は、研究進展上大いに有益であった。又、その集大成として当科研費により、年度末に我々のグル-プと他の交流グル-プの双曲型方程式に対する研究報告会を開けたことは大変ありがたかった。
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