| 研究概要 |
1.銀河系外電波源の偏波及びクエ-サ-の吸収線に関する観測デ-タを集約し整理を進めるなど、研究に必要な基礎デ-タをそろえた。なお野辺山宇宙電波観測所45m電波望遠鏡を用いて吸収線をもつクエ-サ-の電波強度及び偏波観測を行った。
2.クエ-サ-の吸収線と偏波のフェラデ-回転(RM)との相関について調べた。ライマンα線を示すクエ-サ-のRMは吸収線をもたないものに比べ系統的に大きくなっているという顕著な傾向はみられないので、さらにデ-タの精度を上げる工夫と解析が必要になった。MgII,CaIVやDamped Lyαといった宇宙初期の銀河に密接に関連した吸収線をもつクエ-サ-とRMの関連についてはデ-タの不十分さもあるので、さらに観測を加え検討を深めていきたい。
3.双対電波源における各成分別によるRM値の違いについて調べた。2成分間のRMの差は銀緯と強い関連があり、銀河系固有の磁場による影響がかなり大きいので、それを考慮して2分間のRMの差が電波源固有のものか宇宙初期の銀河等の寄与によるのか明らかにする。なお大局的な宇宙磁場によるファラデ-回転の量は10rad/m^2以下であることが明らかになった。
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