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1991 年度 実績報告書

宇宙初期の銀河磁場の研究

研究課題

研究課題/領域番号 02640196
研究機関宇都宮大学

研究代表者

田原 博人  宇都宮大学, 教育学部, 教授 (50012878)

研究分担者 加藤 龍司  宇都宮大学, 教育学部, 助教授 (30152721)
キーワードクエ-サ- / 銀河 / 吸収線 / 偏波 / ファラデ-回転
研究概要

1.銀河系外電波源の偏波及びクエ-サ-の吸収線に関する観測デ-タを集約整理した。偏波のデ-タに関しては野辺山宇宙電波観測所45mの観測結果も含め、多くの電波源に対して、新しくフアラデ-回転(RM)を決めた。
2.クエ-サ-のライマンα吸収線と偏波のファラデ-回転(RM)との相関について調べた結果、吸収線を示すクエ-サ-のRM値が、吸収線を示さないものに比べ系統的に大きくなっているという顕著な傾向はみられかった。宇宙空間のガス体による磁場の存在は確認できなかった。
3.Mall、CalVやDamped Lyαといった宇宙初期の銀河に関連した吸収線を示すクエ-サ-のRMと吸収線との関連について調べた結果、金属イオンの吸収線が強いクエ-サ-は吸収線が弱いものに比べ大きなRM値を示すことが統計的に明らかになった。しかし吸収線の数が多くてもRM値が大きくはない。吸収線とRM値の傾向は吸収線の赤方偏移の大きいものほど顕著であったが、クエ-サ-の輝線スペクトルとの比較でも赤方偏移の大きいものほどRM値が大きな値を示すことから、途中の銀河による効果よりは、もともとクエ-サ-自体内でフアラデ-回転が起こったとも考えられる。
4.重金属イオン等の吸収線が途中の銀河を通過するさい生じたものとすると、その銀河による重力レンズ効果が予想される。今後は電波源の構造との関連をみながら、RMがクエ-サ-自体か途中の銀河で発生するかをつきとめることが必要であろう。さらにRM値については構造を考慮し正確な値を決めることが必要になろう。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 田原 博人: "宇宙初期の銀河磁場" 宇都宮大学教育学部紀要. 42. (1992)

  • [文献書誌] 加藤 龍司: "電波源マッピング観測デ-タベ-スシステムの作成" 宇都宮大学教育学部紀要. 42. (1992)

  • [文献書誌] Okayasu,R.: "Aperture Synthisis Observations of the Radio Luminous Galaxy 3C123 at 98 GHz." Publ.Astron.Soc.Japan. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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