研究課題/領域番号 |
02640208
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
中島 弘 国立天文台, 電波天文学研究系, 助教授 (40012877)
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研究分担者 |
川島 進 国立天文台, 野辺山太陽電波観測所, 助手 (40234059)
関口 英昭 国立天文台, 野辺山太陽電波観測所, 助手 (40154645)
沢 正樹 国立天文台, 電波天文学研究系, 助手 (10154139)
塩見 靖彦 国立天文台, 電波天文学研究系, 助手 (00134627)
柴崎 清登 国立天文台, 電波天文学研究系, 助教授 (90023689)
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キーワード | 太陽フレア / 粒子加速 / ミリ波電波観測 / 高時間分解 / 時間微細構造 |
研究概要 |
本研究の目的は、ミリ波帯電波観測により太陽フレアにおける粒子加速のタイムスケ-ルを明らかにすることである。昨年度は、国立天文台野辺山の35GHz太陽活動モニタ-計を改修し、従来より2桁短い時間分解能(6.25ms)で観測できるようにし、解析プログラムを整備した。本年度は、太陽活動の活発な時をねらって、太陽フレアの観測を実施した。その結果5月、6月、10月などに計9イベントを収拾できた。昨年度のデ-タとあわせて、解析中である。 予備的ではあるが、現在までの主な解析結果としては次のようである。 1.受信機雑音や大気変動の影響からフリ-な、真の太陽フレアの構造を反映する構造を調べるため、振幅の大きい(全体強度の10%以上)時間的微細構造を捜した。この観点からは、1秒以下の時間的微細構造は無いようである。 2.1秒以下の時間的微細構造で、振幅の小さい(全体強度の5%以下)モ-ジュレ-ション的構造は見えるが、これが真の太陽フレアの構造によるものか、大気変動の影響によるものか、検討中である。 3.時間的構造は、数秒から数分の範囲に分布し、フレアのタイプと強度に依存しているようである。 4.昨年8月に打ち上げられたYOHKOH衛星のγ線観測装置と同時観測イベントは、残念ながらまだない。このような観測は高エネルギ-電子とイオンの加速の関係を調べる上で重要なので、活発な活動領域が現われるのを待っている。
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