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1992 年度 実績報告書

中間エネルギー核反応によるスピンアイソスピンモード及び△モードの研究

研究課題

研究課題/領域番号 02640215
研究機関東京大学

研究代表者

市村 宗武  東京大学, 教養学部, 教授 (10012436)

研究分担者 太田 浩一  東京大学, 教養学部, 助教授 (30012496)
キーワード準自由散乱 / (p,n)反応 / スピン・アイソスピン・モード / DWIA / π中間子核子散乱 / π中間子光生成 / スカーミオン / 量子色力学
研究概要

1.スピン・アイソスピン・モードの励起について
(1)従来より応答関数抽出に当たり、重陽子を基準に取り、重陽子ではスピン縦応答と横応答が等しいと仮定されていた。我々はd(p^^→,n^^→)2p反応について終状態相互作用も考慮して両応答関数を求め、励起エネルギーに応じて両者がかなり異なることを指摘した。またその結果を用いて微分断面積のスペクトルを計算しほぼ実験を再現できた。
(2)本年度初めて報告されたロスアラモスの^<12>C,^<40>Ca(p^^→,n^^→)の微分断面積および偏極移行量Dijの実験結果をDWIAで解析した。Dijに対し光学ポテンシャルの虚数部の影響が顕著であることが分った。残念ながら断面積の理論値は実験値をかなり下まわった。特に高エネルギー領域での過小評価が大きく、多重散乱効果の寄与を示唆している。
2.△アイソバー励起について
(1)前年度までの研究で核子のソリトン模型におけるπ中間子核子湯川相互作用を導出する量子化法を完成したので、この方法を別の角度から検証するために光子によるπ中間子生成反応を調べた。量子化されたハミルトニアンに電磁場を外場として導入し、π中間子生成反応振幅を摂動理論で計算した。量子化ハミルトニアンには湯川相互作用があらわに現れないが、カラーの自由度の逆数展開では高次となるπ中間子核子線型結合とソリトン光子結合によってπ中間子生成反応のボルン項を厳密に再現するのに成功した。
(2)ゲージ場の理論を取り扱うのに、物理的な自由度を失わずかつ連続極限の曖味な点を避ける方法として、有限の箱の中で周期的境界条件を課すことによって量子化する場合に生ずる様々な問題について考察した。ワイルゲージのハミルトニアンから物理的でない変数をユニタリー変換を用いて除去する方法をとった。ゼロモードが重要な自由度として残る量子化ハミルトニアンが得られた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 川東 健: "Non-Onthogonality Problom in Continuum RPA Stndied by Orthogonality Condition" Progress of Theoretical Physics. 85. 829-838 (1991)

  • [文献書誌] 市村 宗武: "Extraction of Nuclear Spin Responce Functions from Spin Olservables of Nucleon Quasifree Scatteriug" Phgsical Review C. 45. 1822-1831 (1992)

  • [文献書誌] 市村 宗武: "Spin Observables in Charge-Exchange Nucleon Quasifree Scatteriugs" 日仏コロキウムプロシーディング. (1993)

  • [文献書誌] 池橋 民雄: "A Coiledive-Coordinate Quantization of Shgrmions and Pion-Nucleon Scattering." Nuclean Physics A. 536. 521-547 (1992)

  • [文献書誌] 太田 浩一: "Ward-Takahashi Identities for the Radiative Axid-Veda-Vertex and Low-Energy Theorem" Physical Review C. 46. 2519-2537 (1992)

  • [文献書誌] 池橋 民雄: "Pion Photoproduclion Pole terms in the Skyrmc Model" Nuclear Physics A. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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