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1990 年度 実績報告書

ピンシリコンフォトダイオ-ドを用いた深い地下におけるラドン族の観測

研究課題

研究課題/領域番号 02640221
研究機関岐阜大学

研究代表者

田阪 茂樹  岐阜大学, 教育学部, 助教授 (60155059)

研究分担者 中村 健蔵  東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (10011735)
佐々木 嘉三  岐阜大学, 教育学部, 教授 (40021307)
キーワードラドン / フォトダイオ-ド / 水タンク実験 / 地震予知
研究概要

フォトダイオ-ドを用いて、地下千メ-トルの東京大学宇宙線研究所神岡地下観測所でラドン族の観測を行っている。装置は大型水タンク周辺及び坑道内に設置され、水中、気中のラドン濃度をリアルタイムで長期間にわたって連続観測している。特に水タンクを用いた地下実験では、水中に溶けているラドンを除去することが重要であり、水タンク内、純水装置内のラドン濃度の変動のデ-タは、ラドン除去対策の指針を与えるものとなる。また、観測所から数キロメ-タ南には跡津川断層があり、この断層は中部地方でも最も有数の活断層であり、地震の発生に関連すると思われる湧水中のラドン濃度の異常変動についても、デ-タを集積して地震予知のための基礎研究を行っている。システムはZ80マイコンバスに8チャンネル高速ADC、温度・湿度・気圧用のADCを組み込み、PC98パソコンの光ディスク装置に10分間隔でデ-タを取り込んでいる。現在も順調に作動しており、次のような結果を得た。
1)。水タンク上部のラドンフリ-エア-のラドン濃度は10Bq/m^3であり、タンク水との平衡状態を仮定すると、タンク水のラドン濃度は約3Bq/m^3となる。時間変動についてはデ-タを集積中である。
2)。坑道内の観測結果をまとめると次のようになる。空気中のラドン濃度は約500から3000Bq/m^3で時々刻々変動しており、その変化には、鉱山の操業活動による人為的要因によるものと、大気圧の変化による自然要因によるものがある。断層からの湧水中のラドン濃度は約一万Bq/m^3であり、上記の要因による変動は、ほとんど現れていない。周期の長い変動については、湧水量の季節変動に関連するものと推察する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 佐々木 嘉三,田阪 茂樹: "神岡鉱山におけるラドン観測(II)" 地震学会講演予稿集(1990年度秋季大会). 263 (1990)

  • [文献書誌] 田阪 茂樹,佐々木 嘉三,中村 健蔵: "深い地下に於けるラドン族の観測" 平成元年度東京大学宇宙線研究所共同利用研究成果報告ICRR報告80ー90ー1. 38 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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