(1)(2+1)次元量子重力 1-1空間が2次元トーラスのときに、宇宙の歴史は、モデュライ空間の測地線であう力されることが示された。量子化として、WDW方程式をたてるときに、モデュラー不変性を課すと、演算子の順番がほぼきまり、波動関数は量子カオスに出てくるマース関数になる。 1-2宇宙項が負であるモデルにおいて、トンネル効果により宇宙のトポロジーが変化することを半古典近似のはんいで示した。宇宙の波動関数を半古典的に求めると、3次元双曲空間の特徴による効果のため、モデュライ空間のおける局在化が示された。さらに、粒子を空間の欠陥と記述すると、トポロジー変化に伴って粒子が対生成されることも示した。トンネル効果のあとの宇宙の歴史を記述するうまい時間座標をみいだした。 (2)コンパクトな一様宇宙 (3+1)次元量子重力の研究にすすむ準備として、コンパクトな一様宇宙のトポロジーと力学的自由度(トポロジーについてはH^3をのぞく)の完全分類をおこなった。 (3)ベビー宇宙 コールマン等によるベビー宇宙論が、カルツァクライン型の空間のコンパクト化にどう効くかしらべて、むしろそれをさまたげるという結果を得た。
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