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1991 年度 実績報告書

重力測定点が空白域である瀬戸内海における重力測定

研究課題

研究課題/領域番号 02640303
研究機関金沢大学

研究代表者

河野 芳輝  金沢大学, 理学部, 教授 (80019489)

研究分担者 長尾 年恭  金沢大学, 理学部, 助手 (20183890)
藤本 博巳  東京大学, 海洋研究所, 助教授 (50107455)
キーワード瀬戸内海 / 重力異常 / 地下構造 / ブ-ゲ異常 / 海上重力測定 / 雲仙ー敦賀線 / 雲仙ー敦賀低重力異常帯
研究概要

申請者による最新のまとめ(河野・古瀬、1989)によって、瀬戸内海は日本周辺における重力測定値の最大の空白域であることが明らかとなった。この地域において重力測定を行ない、詳しい重力異常を作成し、瀬戸内海およびその周辺の地学的特徴を明らかにすることが目的であった。
初年度においては、淡路島、小豆島、豊島、直島本島など瀬戸内海東部のフェリ-によってアクセスできる島々と周辺の陸地(本州および四国)および大阪平野、六甲山脈、生駒山脈など瀬戸内海東端部においても測定を行なった.
本年度は,(1)神戸大学理学部臨海実験所研究船を用いて瀬戸内海中部および東部に散在する多数の無人島を含む40数上の島々を,(2)因島,弓削島,大三島,岩城島,大島など瀬戸内海中部の大きな島々を,また,(3)東京大学海洋研究所研究船による瀬戸内海全域の海域を,それぞれ重力測定した。(3)は船上重力計による測定である。(1)において,接岸できない島ではボ-トを漕いで上陸し,測定を行なった.さらに,(4)高松南部において詳しい重力測定を行なったが,これは本調査中に高松南部に顕著な円形状の低い重力異常分布が発見されたからである.これは日本における初めての隕石クレ-タ発見につながる可能性があるものである.
これらの測定値のほか、新たに多数の公表および未公表の他機関による重力測定デ-タを入力、検査、編集し、既存デ-タと合わせて大阪平野から別府にかけての詳細な重力異常図を作成した。これによって,別府湾から四国北部を経由して大阪湾に至る顕著な重力異常が低い帯が発見された.この低重力異常帯は概ね中央構造線の北縁と一致するが,重力異常を見る限り,紀伊半島へは上陸せず大阪湾を経て琵琶湖の方へ延びてゆく様に見える.また,全国重力異常図を参照すると,西は雲仙岳から東は敦賀まで連続した低重力異常帯の存在が浮び上がってくる.したがって,この低重力異常帯の意義を中央構造線だけではなく新たな視点で解釈する必要がある.こを"雲仙ー敦賀低重力異常帯"あるいは雲仙ー敦賀線"と名付けた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 河野 芳輝,藤本 博巳,小泉 金一郎,西山 吉介,大野 一郎: "瀬戸内海の重力異常" 地震.

  • [文献書誌] 小泉 金一郎,藤本 博巳,富士原 敏也,河野 芳輝,中田 正夫,大野 一郎,井口 博夫,志知 龍一,名和 一成,長尾 年恭,朝井 与志哉,内津 将: "瀬戸内海における海上重力測定" 測地学会誌.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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