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1991 年度 実績報告書

光電子移動反応系におけるカチオンラジカル種と弱い求核性の試剤との相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 02640400
研究機関宮崎大学

研究代表者

保田 昌秀  宮崎大学, 工学部, 助教授 (00174516)

研究分担者 田辺 公子  宮崎大学, 工学部, 助手 (00179805)
山下 敏明  都城工業高等専門学校, 助手 (80191287)
志摩 健介  宮崎大学, 工学部, 教授 (20029862)
キーワード光酸素酸化反応 / 光アミノ化反応 / 光ホスホン化反応 / シアノメチル化反応 / 光電子移動反応
研究概要

本研究では光電子移動反応によって発生させたカチオンラジカルと種々の求核試剤との相互作用について研究を行った。
1.酢酸イオンとの相互作用 ナフタレン類の光酸素酸化反応を塩が存在しない条件で行うとナフトキノン類が生成するが、酢酸イオン存在下で行うとフタル酸が生成する。このように、求核性の弱い酢酸イオンはカチオラジカルに求核付加することによって酸素との反応を促進させる効果を持つことが分かった。
2.アミンとの相互作用 カチオンラジカルとアミンの反応で進行する光アミノ化反応の位置選択性について検討を行った結果、pー位にメトキシが置換したときに位置選択的なアミノ化反応が起こることを明らかにした。また、9ーアルコキシフェナントレンの光アミノ化反応からはcisー9ーアルコキシー10ーアミノー9,10ージヒドロフェナントレンが主として生成し、アミンの付加の立体化学は主としてtrans付加であることが分った。
3.亜リン酸トリアルキルとの相互作用 芳香族炭化水素から直接的に芳香族ホスホン酸を簡便に合成する方法として、ナタレンおよびフェナントレンのカチオンラジカルを亜リン酸トリアルキルと反応させる方法を見いだした。
4.アセトニトリルとの相互作用 アセトニトリルは光電子移動反応系では最もよく用いられる溶媒であるが、tーブチルアミンと組み合わせて光電子移動反応系で用いるとシアノメチルアニオンと同等の働きをする求核試剤として用いることができる事が明らかになった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Toshiaki Yamashita: "Unusual Effects of Acetate Ion on Photosensitized Oxygenation of Naphtalene Derivatives via Electron Transfer" Chem.Lett.1487-1490 (1991)

  • [文献書誌] Masahide Yasuda: "Amination of ElectronーRich Substrates via Photoinduced Electron Transfer.Mechanism and Synthetic Application" Reviews on Heteroatom Chemistry. 4. 27-46 (1991)

  • [文献書誌] Masahide Yasuda: "Stereochemical Studies on the Amination of Arenes with Ammonia and Alkylamines via Photochemical Electron Transfer" J.Chem.Soc.Perkin Trans.2,. 305-310 (1992)

  • [文献書誌] Masahide Yasuda: "Regiochemistry on Photoamination of Stilbene Derivatives with Ammonia via Electron Transfer" J.Org.Chem.57. 1351-1354 (1992)

  • [文献書誌] Masahide Yasuda: "Application of Photoamination to Synthesis of Benzylisoquinoline ,Aporphines,and Isopavines" Heterocycles.

  • [文献書誌] Kensuke Shima: "RingーSplitting Reaction of 2,2ーDiarylthietane by Electron Transfer Photosensitization of 9,10ーoicyanoanthracene" Bull.Chem.Soc Jpn.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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