研究概要 |
1、 (アリ-ル)(アリ-ルチオ)ジアセン(置換基CH_3O、アルキル、Cl)、(アリ-ル)(4ーオキソー2,5ーシクロヘキサジエニル)ジアゼン(置換基CH_3O,アルキル、芳香環縮合ジエノン)の熱分解CIDNPの解析から、アリ-ルジアゼニルの1ーCと2ーCの超微細結合定数の符号は互いに異なると結論した。 2、 さきにLSR測定で得たフェニルジアゼニルのS軸道スピン密度の大きさの順 1ーC>2ーN>1ーN>2,6ーC≧3,5ーH>3,5ーCに対し、MO計算をINDO(UHF,RHF)のほかMNDO RHIーCI法でおこなった。実験値に最も近い値を得る計算はMNDO RHIーCI法であった。g値(計算)に2.0008ー1.9996も実験値2.0002に良く一致する。(筑波大、菊池教授による) 3、 CIDNP実験での4ーメトキシフェニルジアゼニルの解析に必要な、4ーメトキシフェニルジアゼニルー1ーCー13の超微細結合定数を測定するため、その出発化合物(4ーtーブチフェニルチオ)(4ーメトキシフェニル)ジアゼンの合成予備実験を行い、トルエンよりpーアニシジン合成条件を確立した。6行程の反応を25.5%の収率で得た。醋酸ナトリウムー1ーCー13からトルエンの合成(収率40%)は確立している。フェニルジアゼニルと比較するためのベンゾイルー1ーCー13の合成はいまトルエンのCe(IV)酸化の段階である。その方法は確めてある。 4、 Triple共鳴ESRの予備実験として、4ーメトキシフェニルジアゼニルの80Hz変調で測定できる事をたしかめた。
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