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1990 年度 実績報告書

有機セレンを活用するアルド-ル類の新規合成法とその天然物合成への応用

研究課題

研究課題/領域番号 02640419
研究機関東北大学

研究代表者

宮下 正昭  東北大学, 非水溶液化学研究所, 助手 (50006326)

キーワード有機セレン試薬 / アルド-ル / エポキシケトン / 還元法 / 天然物合成 / ヤシャブシケトジオ-ル / 全合成 / βーヒドロキシケトン
研究概要

アルド-ル構造は重要な生理活性天然物によく見出される構造であり,これらのアルド-ル類を効率よく,しかも立体選択的に合成するため,新しく有機セレン試薬ナトリウムフェニルセレノ(トリエトキシ)ボレ-ト;Na[PhSeB(OE+)_3]を用いたエポキシケトン類の還元法を開発し,この方法により種々の鎖状および環状アルド-ル類が高収率で合成できることを見出した。また,本法はエポキシケトンのみならずエポキシエステル,エポキシラクトンおよびエポキシラクタムの還元にも適用できることを明らかにした。さらに、交付申請書に記載した研究計画に従い,本還元法を鍵反応として用いることによりオオバヤシャブシAlnus sieboldianaの雄性化から単離されたジアリルヘプタノリド,ヤシャブシケトオ-ル1,ヤシャブシケトジオ-ルA2,ヤシャブシケトジオ-ルB3,およびヤシャブシトリオ-ル4の短段階全合成を達成した。
今回見出したセレン試薬を用いるα,βーエポキシカルボニル化合物の還元法は,アルド-ル類の合成法として優れているばかりでなく,反応条件が極めて穏和であり,多官能性化合物にも適用できることから天然物合成を含む有機合成に広く利用でき,今後の進展が期待される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Masaaki MIYASHITA,Masahide HOSHINO,Akira YOSHIKOSHI: "An Expedient Synthesis of Natural Diarylheptanoids Using the Organoseleniumーmediated Reduction of Epoxy Ketone" Chem.Lett.791-794 (1990)

  • [文献書誌] 宮下 正昭: "還元試薬「ナトリウムフェニルセレノ(トリエトキシ)ボレ-ト」" 有機合成化学協会誌. 48. 1014-1015 (1990)

  • [文献書誌] Masaaki MIYASHITA: "The Organoseleniumーmediated Reduction of α,βーEpoxy Carbonyl Compounds and Its Application to Natural Products Synthesis" Acc.Chem.Res.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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