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1992 年度 実績報告書

マンガン酸化バクテリアに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02640457
研究機関東海大学

研究代表者

佐藤 義夫  東海大学, 海洋学部, 助教授 (70056315)

研究分担者 竹松 伸  理化学研究所, 研究員
小野 信一  東海大学, 海洋学部, 助教授 (20152530)
加藤 義久  東海大学, 海洋学部, 助教授 (00152752)
岡部 史郎  東海大学, 海洋学部, 教授 (20055669)
キーワード堆積物 / 日高舟状海盆 / 北太平洋 / マンガン酸化バクテリア / グラム陰性菌 / マンガン濃度 / 酸化還元電位 / Pseudomonas属
研究概要

本年度の研究は、種々の堆積環境下においてマンガン酸化バクテリアがどのように分布しているかを把握することに重点をおいた。
1992年7月1日から8日に行われた東海大学海洋学部総合調査航海で、日高舟状海盆から沖に向かう5地点においてボックスコアラーによる採泥を行った。日高舟状海盆試料のHBT-1およびHBT-2における堆積物表層の酸化還元電位は、それぞれ457mVおよび337mVであった。HBT-1およびHBT-2におけるEhは、それぞれ6cmおよび3cm以深からマイナスを示した。また、北西太平洋のNWP-1,2および3における表層堆積物の電位は、それぞれ532mV,497mVおよび537mVと日高舟状海盆よりも高い。
NWP-1、NWP-2およびNWP-3B試料の0-8cmにおける酸化物フラクション中の平均マンガン濃度は、それぞれ53.7μmol/g、77.5μmol/gおよび74.5μmol/gであった。また、マンガン濃度の極大を示す層がNWP-1で表層、NWP-2で4cm層、NWP-3で6cm層に見られた。HBT-1およびHBT-2の堆積物表層中のバクテリア総数は、それぞれ4.73および3.73log_<10>CFU/gであった。鉛直的なバクテリア数の変化は、Ehの減少にともないその総数が1〜2桁低下した。そして、日高舟状海盆の堆積物からはマンガン酸化バクテリアを検出することができなかった。NWP-1のバクテリア総数は、0-1cmで6.54log_<10>CFU/gであるが、3cm以深ではほとんど確認できなかった。この傾向はNWP-2においても同様で、0-1cmで6.10log_<10>CFU/gであるが4cm以深ではバクテリアをほとんど見いだすことができなかった。しかし、NWP-3Bの試料のバクテリア数は表層から7-8cm層まで減少するが、8-11cmで平均6.83log_<10>CFU/gと非常に多く存在していた。そして、この層に生息するほとんどのバクテリアは、マンガンを酸化する能力を有していた。このマンガン酸化バクテリアは、グラム陰性の短桿菌で運動性を持つ好塩型のPseudomonas属であった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 若林 和也、佐藤 義夫、岡部 史郎、竹松 伸: "堆積物ー海水境界層におけるバナジウムの挙動" 1992年度日本海洋学会秋季大会.講演要旨集. 311- (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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