研究概要 |
1Auで一部置換したAg(Au)I,Ag_2(Au)S,Ag_2(Au)Se,Ag_2(Au)Teなどの超イオン伝導体について、粉末X線回析パタ-ンおよび ^<197>Au核のメスバゥアスペクトルを測定した結果,低温相(β相)では定比の化合物AgAuI_2,Ag_3AuS_2,Ag_3AuSe_2,Ag_3AuTe_2の存在が確認された。すなわち,少量のAu添加においては,β相は上記定比の化合物とAgIあるいはAg_2X(X=S,Se,Te)との混合相である。このβ相の16Kにおける ^<197>Auメスバゥア-スペクトルは,AuはAgと同様1価として存在するが,カルコゲンXがS,Se,Teの順にAu(I)との共有結合性は急激に大きくなり,Au(I)の内穀の5d電子が結合に寄与していることを示している。イオン伝導相(α相)においてはAuとAgの区別はなく,平均化した固溶体として存在し,このAg(I)あるいはAu(I)カチオンが電荷を運ぶキャリアとなる。 本研究の成果は以下の学会,討論会,講演会で発表された。 (1)酒井他“AgーAuーCh(Ch=S,Se)系における ^<197>Auメスバゥア-効果"第34回放射化学討論会(1990年10月)東京。 (2)酒井他“Ag_<1ーx>AuxIおよびAg_<2ーx>AuxSの ^<197>Auメスバゥア-分光学的研究"日本化学会第60秋季年会(1990年10月)広島。 (3)安藤他“(Ag,Au)_2X(X=S,Se,Te)系のメスバゥア-分光"京都大学原子炉実験所第25回学術講演会(1991年1月)熊取。 (4)酒井他“(Ag,Au)_2X(X=S,Se,Te)系における ^<197>Au, ^<125>Teメスバゥア効果"日本化学会第61春季年会(1991年3月)横浜。 2酸素イオン伝導体であるδーBi_2O_3にTeO_2を添加した系につき,粉末X線回折パタ-ンおよび ^<125>Te核のメスバゥア-スペクトルを測定した。 本研究の成果は以下の学会で発表された。 (1)酒井他“3Bi_2O_3・2TeO_2複合酸化物における ^<125>Teメスバゥア-効果"日本化学会第61春季年会(1991年3月)横浜。
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