研究課題/領域番号 |
02640537
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
菅井 道三 富山大学, 理学部, 教授 (60109098)
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研究分担者 |
増田 恭次郎 富山大学, 理学部, 助手 (90018987)
山田 恭司 富山大学, 理学部, 助教授 (70200714)
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キーワード | シダ配偶体 / 造精器 / 細胞分化 / プロトプラスト / 遺伝子発現 / アンセリジオ-ゲン / ジベレリン |
研究概要 |
1)シダ造精器の同調的誘導系の開発 生殖器官分化の機構解析のためには、分化が同調的に誘導される系の開発が是非とも必要である。そのために、カニクサおよびモエジマシダ配偶体に同調的に造精器が分化する系の開発に取り組んだ。その結果、モエジマシダでは、ワラビ配偶体を培養した培地より抽出したアンセリド-ゲンを加えた培地に蒔いた胞子の発芽後4日目に青色光照射を照射することにより同調的に原糸体細胞の分裂および造精器の分化を誘導することに成功した。 またカニクサでは配偶体から酵素により単離したプロトプラストを培地の浸透圧を段階的に低下させた後,ジベレリン(GA_3)を含む培地で培養した。その結果再生したプロトプラストの90%以上に6日後に造精器を誘導させることに成功した。また、密度勾配遠心法によりサイズの異なるプロトプラストを分離し、それぞれのサイズの細胞を培養することにより、造精器分化を同調化させることを試みた。 2)造精器形成時に特異的に出現するタンパク質の解析 カニクサ胞子をGA_3を含む培地に蒔き、造精器を同調的に誘導し、造精器を形成した配偶体から抽出した可溶性画分から、ゲル電気泳動によりタンパク質の分離を試みている。現在の所、特異的に誘導されるタンパクの出現は確認されていない。今後、2次元電気泳動等より精度の高い検出法を用いて特均タンパクの確認を試みる予定である。
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