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1991 年度 実績報告書

水、電解質代謝に関与するホルモンのウシガエル腎ネフロンにおける作用部位

研究課題

研究課題/領域番号 02640586
研究機関日本歯科大学

研究代表者

内山 実  日本歯科大学, 新潟歯学部, 助教授 (50095072)

キーワードウシガエル / 腎ネフロン / ホルモン受容体 / バソトシン / 副甲状腺ホルモン / 電解質代謝
研究概要

本研究は、蛙の腎ネフロンにおける水電解質代謝に関係する種々のホルモン(下垂体後葉ホルモン、副甲状腺ホルモン、カルシトニン)の作用部位ならびに作用部位におけるホルモン受容体分布密度を明らかにすることを目的として行われた。本年度は前年度において確立した標本作成と測定法に基づいて、主としてアルギニンバソトシンと副甲状腺ホルモンについて実験を行った。
1.アルギニンバソトシン 腎小体、近位尿細管、接合管について調べた。単離した各分節における基礎cAMP量には有意差はないが、春期の個体より得た各分節標本では秋期のものより高い傾向を示した。春期の個体より得た遠位尿細管と接合管部標本でホルモン依存性のcAMP量の増加がみられたが、晩秋期の個体からの標本では反応が著しく低下した。一方、腎小体と近位尿細管部標本ではホルモン依存性のcAMP量の増加は認められなかった。したがって、V_2タイプのレセプタ-が遠位尿細管と接合管部に分布することが示唆された。また、ホルモンに対する反応に季節差がある可能性が推察された。
2.副甲状腺ホルモン 腎小体、近位尿細管、遠位尿細管部について調べた。いずれの分節においてもホルモン処理群とコントロ-ル群のcAMP量に有意差は認められなかった。したがって、ホルモンがこれらの分節でアデニレ-トシクラ-ゼ活性を賦活している可能性は少ないと考えられる。しかしながら、ネフロンの他の分節やホルモンの用量作用反応を調べるなどが今後の問題として残されている。
3.メソトシンとカルシトニン これらのホルモンについてin vitroでの潅流実験によりメソトシンレセプタ-が尿細管部に存在する可能性は低いという結果を得た。単離各分節のアデニレ-トシクラ-ゼ活性については実験進行中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Uchiyama,M.: "Structure of the kidney in the crabーeating frog,Rana cancrivora." Journal of Morphology. 204. 147-156 (1990)

  • [文献書誌] Uchiyama,M.: "Structure of the internal gills in tadpoles of the crabーeating frog,Rana cancrivora." Zoological Science. 7. 623-630 (1990)

  • [文献書誌] Uchiyama,M.: "Antagonism of responses to arginine vasotocin by its structural analogs in the bullfrog,Rana catesbeiana." General and Comparative Endocrinology. 80. 355-362 (1990)

  • [文献書誌] Yoshihara,M.: "Seasonal changes in plasma calcium,in organic phosphorus and magnesium levels in adult males of the snakes,Elaphe quadrivirgata." Zoological Science. 8. 617-619 (1991)

  • [文献書誌] Uchiyama,M.: "Salinity tolerance and structure of external and internal gills in tadpoles of the crabーeating frog." Cell and Tissue Research. 267. 35-44 (1992)

  • [文献書誌] Uchiyama,M.: "Structure of the nephron and sites of action of arginine vasotocin in the kidney of the bullfrog." General and Comparative Endocrinology.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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