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1991 年度 実績報告書

高温高圧下におけるケイ酸塩鉱物中の元素の拡散速度の決定

研究課題

研究課題/領域番号 02640623
研究機関東京大学

研究代表者

森 寛志  東京大学, 理学部, 助手 (30174379)

キーワードオリビン / 拡散 / 高圧力
研究概要

高温高圧下におけるオリビン中の元素の拡散速度を実験的に決定するために昨年度に引き続きオリビン単結晶および焼結体の合成,MA8型高温高圧発生装置を用いた拡散アニ-ル実験を行なうとともに,新たに回収試料のEPMA分析による拡散プロファイルの測定および求められた拡散プロファイルを解析して高温高圧下における拡散係数の決定を行なった。
オリビン単結晶の合成はCZ法およびFZ法を用いて良質大型単結晶が得られた。焼結体は試薬の定比混合の後,焼結と粉砕をくり返して均一な組成を持つ良質の多結晶体が得られた。
高温高圧実験はMA8型装置を用いてMgオリビンと遷移全属イオンを含むオリビンの混合物を圧力:5ー10GPa,温度:1400ー1600℃の状態に1ー4時間保持した。回収試料から研磨薄片を作成し,光学顕微鏡とエネルギ-分散型X線分析装置つきの走査電顕により観察した。拡散アニ-ル時間が1ー4時間とかなり短いにもかかわらず数+μmにわたってFe,Mgイオンの相互拡散が見られた。この試料をEPMA分析して拡散プロファイルを精度よく求めることができた。拡散プロフィイルの解析から高温高圧下における拡散係数が計算できた。この結果,オリビン中における拡散係数は圧力が高いほど大きくなっており,差応力と水素イオンの存在が拡散速度に大きく影響していることが明らかになった。
さらに衝撃超高圧を受けたケイ酸塩鉱物の微細組織についても研究を行ない,衝撃圧下において元素の拡散を伴なう相転移現象がおこることを衝撃回収実験および天然の隕石試料に見い出すことができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Ogata,H.Mori and H.Takeda: "Mineralogy of interstitial rim minerals of the Y74123 and Y790981 ureilites and their origin." Meteoritics. 26. 195-201 (1991)

  • [文献書誌] H.Takeda,H.Mori,J.Saito and M.Miyamoto: "Mineralーchemical comparisons of MAC88105 with Yamato lunar meteorites." Geochim.Cosmochim.Acta. 55. 3009-3017 (1991)

  • [文献書誌] H.Mori: "Cation diffusion in olivine crystals at high pressures up to 10 GPa." Phys.Chem.Minerals.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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