研究課題/領域番号 |
02650025
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
田久保 嘉隆 東京農工大学, 工学部, 助教授 (10015109)
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研究分担者 |
室尾 和之 東京農工大学, 工学部, 助手 (60219954)
山本 学 東京農工大学, 工学部, 教授 (60166824)
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キーワード | レ-ザ-分光 / 共鳴磁気光学効果 / イオントラップ / 単一原子検出 / 量子光学 |
研究概要 |
1.トラップ装置の製作 トラップイオンとしてCaイオンを選んだ。回転双曲面をもつ4重極電極、電子蒸発源およびイオン化用電子線源を設計・製作した。これらを真空槽内に配置し、タ-ボ分子ポンプおよびイオンポンプを併用して排気した。到達真空圧力は1x10^<ー9>Torr以下であり、分光実験に必要な閉じ込め時間を確保できる見通しを得た。トラップ方法として高周波電場法を用いた。トラップ用の電源として高周波電源および直流バイアス電源を製作した。得られた高周波の周波数、電圧はCaイオンをトラップするに十分なポテンシャルを与えることが確認された。 2.高周波共鳴法によるイオンの検出 トラップされれたイオンを検出するために電気的方法として高周波共鳴法を用いた。周波数掃引可能な高周波電源および検出回路を製作した。Caイオンに先立ち、予備実験としてArイオンの閉じ込め実験を行った。その結果、電極間に10^6個程度のイオンがトラップされていることを確認した。以上の結果から本年度で試作したトラップ装置は当初予定した特性を持つことが示され、さらに単一イオントラップ用の装置設計の指針を得ることができた。 3.分光用レ-ザ-光源の製作 市販の半導体レ-ザ-に外部共振器を付加して周波数制御を行った。その結果、単一モ-ド発振(スペクトル幅数MHz)で、数十GHzの範囲で周波数を連続的に掃引することが可能となった。
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