研究概要 |
1.弾塑性体の有限変形解析 異なるスピンで客観性を得たJaumann,Green,Hell型応力速度の亜弾性体に対する対して統一化を行った。現配置から適切な回転ランソル分だけ戻った中間配置上での共軸の共同転構成式を仮定すると,現配置でのスピンを持つ従来形の亜弾性体が得られることを示した。さらに変形が大きくなるときの非共軸構成式も,新たな中間配置を導入することにより,同一形式で得られることを示した。また塑性変形が生ずるときの取り扱いについて,内部時間理論を用いた定式化を示し,引張りと捩りが重畳する問題について,実験結果と比較した。また2次元平面ブロックについて,せん断変形を受ける場合の大変形弾塑性解析を有限要素法を用いて行い,構成則が数値解に及ぼす影響について検討した。 2.超弾性体の有限変形解析 Greenの超弾性体および,非回転ひずみを用いた超弾性体を対象として,Floryの変形こう配テンソルを基礎に,弾性ポテンシャルおよび構成式の偏差・平均成分の分離を行った。得られた構成式の速度形を導き,応力速度との対応関係を明らかにした。また有限要素法に適用するため,Lagrange乗数法を用いて,HuーWashizn形やHellingerーReissmer形の速度形式の混合形変分原理を導いた。また,超弾性体の解の安定問題の基礎となる仮想仕事の原理を,角モ-メントによる仕事を考慮して求め,変位速度の安定性の条件を提案した。さらに2次元平面ブロックについて,せん断変形を受ける場合の大変形解析を実施して,免震ゴムの力学的応答の基本的特性を明らかにした。
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