• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1990 年度 実績報告書

多成分混合媒体の水平管外凝縮における凝縮形態と熱伝達に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02650161
研究機関九州大学

研究代表者

小山 繁  九州大学, 機能物質科学研究所, 助教授 (00153693)

キーワード相変化 / 体積力対流凝縮 / 凝縮形態 / 二成分混合蒸気 / 水平平滑管 / マランゴニ数 / ヌセルト数
研究概要

水,メタノ-ル,エタノ-ル及びプロパノ-ルの4種類の物質の組み合わせから得られる可溶性二成分混合蒸気が水平な平滑銅管(外径18mm,有効長さ385mm)上で体積力対流凝縮する場合について凝縮形態の観察と熱伝達の測定を行い,それらに及ぼす物質の組合せ,組成比及び熱流束の影響を検討し,以下のことを明らかにした.
1.アルコ-ル類からなる二成分混合蒸気においては,組成比及び熱流束に依らず凝縮形態は平滑な膜状となる.
2.アルコ-ル類と水からなる二成分混合蒸気においては,アルコ-ル濃度及び熱流束によって滴状,縞状,リング状及び膜状の四つの異なる凝縮形態が現れる.(1)アルコ-ル濃度が低い場合の凝縮形態は,熱流束に依らず滴状である.(2)アルコ-ル濃度が高い場合の凝縮形態は,熱流束の増大とともに滴状,縞状,リング状及び微少なリップルを伴った膜状となる.(3)アルコ-ル濃度がさらに高い場合の凝縮形態は,熱流束の増大とともに縞状,リング状及び微少なリップルを伴った膜状となる.(4)共沸点近傍の凝縮形態は,熱流束に依らず平滑な膜状となる.
3.凝縮形態は,凝縮液内に形成される濃度差に基づくマランゴニ数Ma_xに依って分類できる.即ち,Ma_x>2000で滴状,2000>Ma_x>100では縞状あるいはリング状,Ma_x<100では膜状.
4.凝縮形態が平滑膜状の場合の液膜のヌセルト数Nu_<Ld>は,本研究者らの水平円管の層流膜状凝縮に関する理論とよく一致する.一方,凝縮形態が平滑膜状でない場合の凝縮液のNu_<Ld>は,本研究者らの理論値に比して,滴状の場合2〜7倍,縞状及びリング状の場合2〜3倍,リップルを伴った膜状の場合1.6〜2倍となり,それらのNu_<Ld>は,次の実験式で表せる.
Nu_<Ld>=6.3x10^<-8>Bo^<1/2>(Ga_<Ld> Pr_L/Ph)^<1/4>
ここに,Boはボンド数,Ga_<Ld>はガリレオ数,Phは相変化数,Pr_Lはプラントル数である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 小山 繁,N.M.Ndiwalana,長 伸朗,藤井 哲: "アルコ-ル類+水からなる二成分蒸気の体積力対流凝縮におけえる凝縮形態と熱伝達" 日本機械学会論文集. (1992)

URL: 

公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi